第109回日本陸上競技選手権大会
|
|
開催日時 | 2025年07月04日(金曜日) 〜2025年07月06日(日曜日) |
---|---|
開催地 | 国立競技場 |
2着 | 山本亜美(富士通) | 57秒60 決勝進出 |
2着 | 石川周平(富士通) | 13秒61 準決勝進出 |
4着 | 石川周平(富士通) | 13秒65 決勝進出 |
3着 | 塩尻和也(富士通) | 13分40秒06 決勝進出 |
25着 | 平林樹(富士通) | 14分16秒66 |
1着 | 塩澤稀夕(富士通) | 13分53秒82 決勝進出 |
25着 | 松枝博輝(富士通) | 14分27秒95 |
27着 | 坂東悠汰(富士通) | 14分32秒46 |
1着 | 篠原倖太朗(富士通) | 13分39秒16 決勝進出 |
9着 | 伊豫田達弥(富士通) | 13分46秒40 |
28着 | 小澤大輝(富士通) | 14分49秒04 |
4着 | 佐藤拳太郎(富士通) | 46秒36 |
2着 | 中島 佑気ジョセフ(富士通) | 45秒88 決勝進出 |
4着 | 豊田将樹(富士通) | 49秒55 決勝進出 |
1着 | 井之上駿太(富士通) | 49秒47 決勝進出 |
1位 | 梅原紗月(住友電工) | 56秒43 |
2位 | 瀧野未来(立命館大) | 56秒68 |
3位 | 山本亜美(富士通) | 56秒96 |
1着 | 田中佑美(富士通) | 12秒95 準決勝進出 |
1着 | 田中佑美(富士通) | 12秒80 決勝進出 ※自己新記録 |
1位 | 泉谷駿介(住友電工) | 13秒22 |
2位 | 野本周成(愛媛競技力本部) | 13秒23 |
3位 | 阿部竜希(順天堂大) | 13秒32 |
… | ⋮ | |
8位 | 石川周平(富士通) | 13秒70 |
1位 | 江島雅紀(富士通) | 5m70 |
2位 | 来間弘樹(ストライダーズAC) | 5m60 |
3位 | 澤慎吾(きらぼし銀行) | 5m50 |
1位 | 山浦渓斗(勝浦ゴルフ倶楽部) | 8m14(+0.3) |
2位 | 伊藤陸(スズキ) | 8m11(+0.1) |
3位 | 藤原孝輝(東洋大) | 7m97(-0.3) |
… | ⋮ | |
4位 | 橋岡優輝(富士通) | 7m96(-0.7) |
1位 | 今泉堅貴(内田洋行AC) | 45秒29 |
2位 | 田邉奨(中央大) | 45秒39 |
3位 | 吉津拓歩(ミキハウス) | 45秒40 |
… | ⋮ | |
4位 | 中島佑気ジョセフ(富士通) | 45秒81 |
1位 | 小川大輝(東洋大) | 48秒61 |
2位 | 山内大夢(東邦銀行) | 48秒87 |
3位 | 井之上駿太(富士通) | 48秒99 |
… | ⋮ | |
6位 | 豊田将樹(富士通) | 49秒32 |
1位 | 田中佑美(富士通) | 12秒86 |
2位 | 中島ひとみ(長谷川体育施設) | 12秒86 |
3位 | 福部真子(日本建設工業) | 12秒93 |
1位 | 井川龍人(旭化成) | 13分37秒59 |
2位 | 森凪也(Honda) | 13分38秒56 |
3位 | 遠藤日向(住友電工) | 13分39秒30 |
… | ⋮ | |
8位 | 塩尻和也(富士通) | 13分44秒67 |
9位 | 篠原倖太朗(富士通) | 13分45秒34 |
11位 | 塩澤稀夕(富士通) | 13分54秒33 |
トラックレースの幕開けとなった女子400mH。その第1組3レーンに日本選手権4連覇中の山本亜美が登場。今季は怪我の影響で理想の走りができておらず、「今までとは違った緊張感があった」という山本は、予選から「全力でいこう」とスタートラインに立った。レース前日の練習が今季 2 度目のハードル練習だったが「前半は良い感じだった」とスムーズに加速。8台まではトップを争い2着でフィニッシュ。着順で決勝進出を決めた。「決勝は優勝を狙っていきたい。体の痛みはないので、負けたら自分のせい。去年の自分に勝ちたい」と抱負を語った。
予選3組目は、なかなかスタートが決まらなかった。一度目のスタートがやり直しとなると、2度目は2レーンの選手が失格。3度目もやり直しとなり「難しいスタートになった」という石川。そのスタートでやや遅れを取ったものの、中盤以降に巻き返し 2 着で準決勝へと進む。続く準決勝では、「中盤からバランスを崩して後半の減速が大きくなった。課題が残るレース」と4着に。それでもタイムで決勝進出を決め、「今日はうまく噛み合わなかったけれど、明日に向けてしっかりと準備したい」と気を引き締めた。
スタートから集団が縦長になり、最初の1000mを2分43秒で通過する。塩尻は集団の真ん中、平林は後方でレースを進め、2000mは5分30秒、3000mを8分19秒で通過すると、塩尻、平林、共に集団の前方へとポジションを上げる。4000m を前に塩尻がトップに立ちペースアップ。集団がバラけ、平林はやや後退してしまう。残り2周となり、塩尻がロングスパート。2位以下を大きく引き離すが、残り200mを切ってから2人に交わされ塩尻は3着フィニッシュ。決勝へと駒を進めた。一方の平林は、後半に伸ばすことができず悔しい結果となった。
松枝、坂東、塩澤が挑んだ予選2組目。選手たちが牽制し合う、ゆったりとしたスタートとなると、石原翔太郎(SGH)が一人飛び出しペースアップ。逃げる石原を大集団が追う展開となる。3000mを8分32秒で通過するとレースが動き出す。松枝が2位集団のトップに立ち一気にペースアップ。3400m を前に先頭を走っていた石原を抜き去ると集団は縦長に。塩澤は集団の真ん中あたり、坂東はやや遅れをとってしまう。松枝が遅れ初め、ラスト1000m を切ると、さらにペースが上がり、先頭集団は塩澤を含む7人へと絞られる。残り1周、ポジションを上げていた塩澤がバックストレートでトップに立ちスパート。「予選ですが、勝負にもこだわっていたので、勝ち切ることができてよかった」という塩澤が1着で決勝進出を決めた。
スタートから縦長の集団となった3組目に、伊豫田、小澤、篠原の3選手が登場。篠原が集団の前方、真ん中あたりに伊豫田と小澤が位置取り、最初の1000mを2分44秒で通過する。集団のまま2000mを5分32秒、3000mは8分21秒で通過。篠原、伊豫田は先頭集団、小澤はやや遅れ出してしまう。先頭集団が縦一列にペースが上がる場面も見られたが、篠原、伊豫田は先頭集団に喰らいついていく。だが、4000m を前に伊豫田は離されてしまい、決勝進出の6着争いは、篠原を含む8人の争いに。ラスト一周、スパート合戦で徐々に順位を上げた篠原が2着に入り決勝進出を決めた。
日本記録を持ち5月のアジア選手権では2位に入った佐藤が予選2組目に出場。序盤は抑え気味に入り、中盤からはピッチを上げて前を追ったが、残り100mでも上げ切ることがで
きず4着。全体14番目となる46秒36で決勝進出を逃してしまう。続く3組目には、このレースが今季初戦となった中島が登場。久しぶりのレースに「緊張した」という中島は、序盤「抑え過ぎた」と5、6番手につけていたものの、ラスト100mでは力を見せて2着フィニッシュ。着順で決勝進出を決めた。「決勝では勝負ができるように、もっと上げられると思う。もう少し前半から積極的に、後半もしっかり走りたい」と意気込んだ。
3 年ぶりの日本選手権となった豊田が予選1組に出場。「シーズンベストくらいで走りたい」という目標に向かってスタートを切ると、序盤から中盤は4〜5番手争い。「周りの選手を意識して前半で疲れる走りになってしまった。5台目以降の疲労が大きかった」と振り返るが、最後まで前を追い4着フィニッシュ。シーズンベストには0.01及ばなかったものの、全体8番目となる49秒55で決勝進出を決めた。続く2組目には既に世界選手権の参加標準記録を突破している井之上が出場。「蒸し暑くて適応力が求められる状況」ながら序盤から抜け出し、1着で決勝進出を決めた。レース後には、「2週間前に400mで自己ベストを更新。スプリントは悪くないので、ハードルとどう合わせられるか、決勝では前半から思い切っていってレースの主導権を握りたい」と力強く語った。
5連覇を目指す山本が9レーンから決勝をスタートさせた。「外のレーンに良いイメージは持てなかったけど、いくしかないと思った。細かいことは考えず、この場に居ることが嬉しかった」と序盤から力を振り絞る。優勝した梅原紗月(住友電工)に先行されるも、終盤は激しい2番手争いを演じた。残り100mからは3人が横一線。10台目までは山本が先行していたが、ゴール前で瀧野未来(立命館大)に交わされ3位。予選のタイムを大幅に上回る56秒台をマークした。「優勝したかったけれど、走りに悔いはありません。いま出せる力は全部出せました」。記録は途絶えたものの、存在感を放つ走りだった。
今季、セイコー・ゴールデングランプリで自己ベストとなる12秒81をマークし、アジア選手権では2位に入った田中。予選1組では中盤でトップに立つと、そのまま12秒95でフィニッシュし準決勝進出を決める。その準決勝でも強さを見せた。スタートから先行すると、自己ベストとなる12秒80をマーク。1着で決勝へと駒を進めた。今季はスプリント力が上がっているのが好記録につながっているが、「追い風が強く吹いた時に抜き足をハードルにぶつけ減速している」と課題を上げ、現在は全力を出しつつ、ハードルにぶつけないようフォームの改善に取り組んでいる。着順が大事になる決勝へ向けて、「重圧も感じているが、しっかりと跳ね返したい」と、真っ直ぐ前を見る。
2016年の初出場から10度目の日本選手権となった石川周平。「今日、出せる力をすべてぶつけようと思った」と9年連続9度目の決勝を9レーンからスタートさせた。だが、「うまく体重を乗せながら進むことができず、体の横振れも制御できなかった」と、連続してハードルにぶつかってしまうなど、苦しい展開に。タイムも伸ばすことができず8位に終わってしまう。悔しい結果となったが、このレースで日本代表入りを決めた同期の野本周成(愛媛競技力本部)からは大きな刺激をもらった。「彼の苦しい時期も知っているので」と代表入りを祝福すると同時に「自分ももう一度立て直して頑張っていきたい」と話した。
3年ぶりの優勝を狙う江島は、競技スタートとなった5m20を1度で成功させると、5m30をパスし、5m40も1度で成功させる。今季のシーズンベスト5m45を超える5m50、そして5m60といずれも2度失敗したが、「会場から力をもらった」と手拍子に乗って3度目に成功。勝負の行方は、江島と共に5m60を成功させた来間弘樹(ストライダーズAC)との一騎打ちとなり、バーの高さは5m70に上げられた。今大会の直前に軽い肉離れをしていたという江島。ジョギングを再開したのも最近で「1本で成功できるようにとにかく集中した」と力強くスタートを切ると、「自己記録となる5m71を飛んだ時よりも気持ち良かったし余裕もあった」と、6年ぶりに5m70を成功させる。一方で来間は3度とも成功ならず、江島の優勝が決まった。優勝決定後には、世界陸上の参加標準記録となる5m82にチャレンジ。失敗に終わったものの「高いとは思わなかった」と、今後の日本記録更新に期待が膨らむ。
2 年連続7度目の優勝を狙う橋岡の走幅跳決勝。1回目から7m84の跳躍をを成功させ、まずまずのスタートを切ると2回目には、この時点で全体2位となる7m96をマーク。3回目以降に期待が膨らんだが、2回目の跳躍で足を痛めてしまう。「走れないほどの痛みではなかったけれど、悪化しないように。それでも出力を出せるように渡米前の動きを意識しました」。3回目はファール。TOP8になり4回目の跳躍はわずかに、5回目は大きく踏切線を超えてしまい再びファール。3位と1センチ差の4位で迎えた最終6回目は、やや手前からの踏切となり7m87。逆転は叶わなかった。
決勝では、4レーンを走った中島。「前半飛ばす選手が多いので、そこについていこう」というプラン通り、優勝した5レーン今泉、6レーンの佐藤を追っていった。勝負の後半に入り、ラスト100mでは3、4位争い。最後まで伸ばし切ることができず5位でフィニッシュ。先着していた6レーンの佐藤が失格となったため、4位で日本選手権を終えた。「準備不足ですね。(世界選手権出場へ)まだ可能性が残っているので、次を頑張りたいです」。8月の富士北麓ワールドトライアルでのチャレンジに注目だ。
2 レーンに豊田、6レーンを井之上が走った400m決勝。スタートから井之上が先行しレースを引っ張り、豊田はインコースからリズムを刻んでいく。「前半は抑えて、5台目以降から切り替えていければ」という豊田は、ラストに「気持ちで走れた」と追い上げを見せ6位入賞。一方、トップを快走していた井之上は、最後に2人に交わされ3位となった。「3番でしたけど、即時内定を勝ち取れたのは良かった」と、すでに参加標準記録を突破している井之上が、世界選手権の日本代表を内定させた。
全力を出せばハードルにぶつかってしまう、かと言って力をセーブすれば3位に入れないかもしれない。決勝を前に、そんな悩みを抱えていたという田中。それでも練習してきた自分を信じて、目の前に集中。「音がなったら出る」の言葉通り、反応良くスタートし、次々とハードルを超えていく。最後は7レーンの中島とほぼ同着のフィニッシュ。直後の速報では結果が二転三転するほどの接戦で、写真判定の結果1000分の3差で田中が勝利。「緊張した、いままでとは違った重たさがあった日本選手権でした。『上手くいかないかも』という想像を振り払いながら、レース前に自分に集中しきれたのが金メダルにつながったと思います」。嬉しい日本選手権初優勝となった。
最初の1000mを2分44秒で入った決勝は、エントリーした18人が一列に列ぶ、縦に長い集団を形成する展開となった。その集団の中盤に、塩尻、塩澤、篠原の3人が位置取りレースを進めていく。3000mを過ぎても集団のまま、大きな動きは見られなかったが、4000mを目前に塩尻がロングスパート。徐々に集団がバラけ、篠原、塩澤が徐々に離されてしまう。ラスト1周をトップで迎えた塩尻だったが、後続に抜かれスピードが伸びず8位でフィニッシュ。続く9位に篠原、塩澤は11位となった。
自己ベスト付近のタイムで走りたいと思っていましたが、まだまだ力が足りない、アベレージでパフォーマンスが出せていないと感じるレースになりました。中盤でペースが上がった際には、フィジカル的にもメンタル面でもついていくことができませんでした。体のコンディションは良かっただけに悔しさが残りますが、初めての大舞台で雰囲気にのまれることなく自分のペースで走ることができ、今の自分の力を確認することができました。今季からチームに加入し、いい練習が積めています。これから始まる夏の合宿を乗り切り駅伝シーズンでは、しっかりとチームの力になれるように頑張りたいです。
暑さを想定して、コンディショニングにも妥協なく、良い準備ができていたので、決勝に残ることができず残念です。3000mから前に出たのは、残り5周を1周64秒で行ければ、決勝進出の6人には入れるだろうと考えてのこと。ただ、次の1周では64秒想定で走ったつもりが66秒かかってしまい、思ったように体が動きませんでした。今大会で決勝を走れないのは残念ですが、良い練習ができています。次はホクレン・ディスタンスチャレンジの網走大会を予定しています。今までやってきたことが間違ってなかったことを証明するレースにしたいです。
予想していたスローな展開になり、自分が好きなラスト勝負になる、ラスト2周まで粘れば持ち味を発揮できると思っていました。しかし、シーズン初戦ということもあり、レース勘がなく、勝負所の見極めもできず、悔しい結果となりました。昨年の12月に疲労骨折をして、本格的な練習を再開したのは大会の2ヶ月前。2ヶ月あればなんとかなると思っていましたが、疲労が抜けきれず、もっと準備期間が必要だったと思います。一方で、思ったよりも怪我が長引き、思うような練習ができない中で、今日、日本選手権のスタートラインに立てたことには、一定の評価ができると思います。周囲のスタッフにも感謝しかありません。次のホクレン・ディスタンスチャレンジの網走大会ではタイムを狙っていきたいです。
日本選手権に向けて先輩方と練習を行い、戦えるところまできたと感じていました。終盤に「ここでつかなければ」と思いつつ、差をつけられました。自分の力は出しきれましたが、スパート勝負の場に立てず、3組 6 着の予選を突破する力はなかった、自分の今の力を改めて知るレースとなりました。ここからステップアップするには、練習であと 1 本頑張ることなど、より高い意識が必要だと思います。これから駅伝シーズンに入ります。気持ちを切り替えてニューイヤー駅伝での優勝目指して、自分自身も成長できるように取り組んでいきたいです。
ギリギリのところで日本選手権の参加標準記録を切ことができましたが、直近の練習では、足に痛みがあり自分が思う100%の準備ができていませんでした。そのような中でも結果を残したいと思って挑んだレースでしたが、ここまで崩れてしまったのは反省しなければならないと思っています。環境や気温、外的な要因もあり気持ちが負けてしまった。スタート直後から自分が走っている感覚がなく、また足の痛みを抱えたまま走ったこともあり、本来の走りができませんでした。今季は日本選手権の参加標準記録突破を目標に、突き詰めて取り組んできました。結果的に記録は出せましたが、本戦で勝負する気力、体のキャパも足りていませんでした。この経験を糧に、新たな目標を立てチャレンジしていきたいです。
走り切れて良かった、楽しかった。いま出せる力は全部出せたので、悔いはありません。一方で勝てなかった悔しさもゼロではなく、この気持ちを忘れないようにしたいです。今季は試合に出られなくても、怪我を治すことを最優先に考えてきました。その中で、順調に怪我が治り嬉しい部分と、十分な準備ができないまま迎える日本選手権に不安を感じていました。やるしかないと思う反面、準備が間に合わない、その間で悩まされることもありました。怪我をしたことで苦しい時期もありましたが、いま思えばどれも大切な経験。次の目標に向かって、しっかりと取り組んでいきたいです。
完敗です。皆タイムが早い中で、自分もタイムを上げていかないと勝負ができないと改めて感じています。日本代表入りへ、今季は世界選手権の参加標準記録突破を目標に国内レース中心のプランでやってきましたが、春先の怪我の影響もあり調子を上げることができませんでした。陸上競技は、レースに向けての準備で大部分が決まると思っています。今年は、技術的には体の横振れを抑えるように、体の中心に力を集めるような練習に取り組んできましたが、まだ自分のものにできていません。もう一度、高いレベルで競い合えるように、覚悟を持って頑張っていきたいです。
本当に競技を辞めないで良かったと思っています。6年ぶりの5m70。もうこの高さは飛べないんじゃないかと思うこともありましたが、諦めずにやってきたのが記録につながったと思います。大会前には軽い肉離れをしてしまい、また先月からポールを変更したことで、今大会では記録が出ないのではないかと不安になることもありました。しかし、目の前のことに集中したことで、結果が出て、自分自身も成長するできました。今日は久しぶりに高いレベルで競い合え、そこで勝つことができました。日本記録の更新、世界選手権や来年日本で開催されるアジア大会、そして2028年の世界大会へと良い形で迎えられるように頑張っていきたいです。
自分にがっかりとしか言いようがないです。ここまでスムーズに調整をしてきましたが、最後のところで合わせ切れなかったのは、自分の弱さだと思います。2本目に足を痛めてしまったのも、自分の弱さ。世界選手権の日本代表になるには、参加標準記録をクリアするしかないので、もう一度、自分の弱さに目を向けて、リフレッシュしながらうまくやっていきたいです。痛めたのはヒザの裏あたり。以前に怪我したところの近くで、踏切の負荷に耐え切れるまで治っていなかったのかもしれません。長引くような怪我ではないと思いますので、できるだけ早く治し、早い段階で記録を狙っていきたいです。
思い描いた走りができず、力んで終わってしまいました。怪我をしたハムストリングが気になったこと、走る前から熱中症のような症状もあって、それも含めて準備不足だと感じています。予選が後手に回り過ぎたので、前半飛ばす選手が多い決勝では、そこについて行きしっかり追っていくことを考えていました。怪我から復帰し、本格的な練習をするようになって1ヶ月弱。体もスピードも準備不足、どんなに頑張っても追っていく展開になってしまいました。次戦は8月の富士北麓ワールドトライアルを予定しています。日本代表入りへ向け、参加標準記録の突破を目指したいです。
3 番でしたけど、即時内定を勝ち取れたのは良かったです。今季は上手くいかないレースが続いていて、この試合も不安でした。自分の武器であるスプリント力が上がっているのは数字にも出ていたので、最後は自分を信じて走り切れたことが良かったと思います。参加標準記録を出してからは、自分に過度のプレッシャーをかけることもありましたが、今日決めることができ最初のステップはクリアできた、明日からは違った気持ちで走れると感じています。常に目標としているのは、世界大会での決勝進出と、為末さんの日本記録を更新することです。もっと走力を伸ばし、それをハードルに生かして、自分のスタイル、ペース配分を確立したいです。
いい緊張感の中で、決勝を走ることができました。スタンドからの歓声も、力になりました。結果は6位でしたが、今できるレース、力は発揮できたと思っています。試合に出られない期間は、心が折れていたと感じる時期もありましたが、いろいろな方のおかげで戻ってくることができました。本当にありがとうございました。今日は目標としていた49秒3台で走ることができ、自分の中では第一段階はクリアできたと思っています。いろいろな練習を試している中で、記録が伸ばせそうなメニューも見つかっています。もう一度48秒台、そして日本代表のユニフォームが着られるように取り組んでいきたいです。
正式な記録が出るまでに時間がかかりましたが、出し切ったレース、後悔はないので、「1位でも、2位でもいい」という気持ちで待っていました。日本選手権は特別な舞台。これまで2位が多かった私にとっては、勝てる時に勝つことが大切。今日、優勝することができて嬉しく思っています。世界選手権出場へ向けて、今日は勝負に徹しなければならないレースでしたが、いざ世界選手権となれば、まだまだチャレンジャー。プレッシャーが大きくなるかもしれませんが、スタートに立ったら「ぶちかましてやる!」という気持ちを忘れずに、積極的なレースをしたいと思います。
ちょっと力み過ぎました。スローペースになると思っていたので後方で様子を見ながらレースを進めましたが、思ったよりも集団が縦長となり、ポジションを上げるのに体力を使ってしまいました。ペース自体は予想していましたが、隊列まではイメージできず、いい経験になりました。レース前は3000mあたりから前にいこうと思っていましたが、思ったよりも早く、仕掛ける選手もいて、少し焦った部分もありました。3000m以降は体もキツく、残り1000m勝負と切り替えましたが、集団のペースも上がり、うまく対応できませんでした。次戦はベルギーで行われるNight of Athleticsに出場を予定しており、5000mでのベスト更新を狙っていきたいです。
予選で想定以上の走りができたので、自信を持って決勝に挑みましたが、中1日でレースを走ることがなかったので、疲労も感じていました。日本選手権へ向けて順調に調子を上げてきたものの、決勝では自分の体の動きよりもペースが遅いことがわかって、「体が動いていない」とネガティブなマインドになってしまったのも、余計に余裕をなくしてしまった原因です。日本選手権で最低でも決勝に残れるように、また表彰台に上がりたいと思って練習を重ねてきました。そこに届かなかった悔しさがありますが、今季は怪我の影響で試合に出られず、日本選手権がニューイヤー駅伝ぶりの試合でした。そうした状況下で、ここまでこられたことを糧として今後につなげていきたいです。
レース前にイメージしていた展開、ラスト1000mの少し前からトップに立ってスパートをかけ、後続を突き放したいと思っていたので、前に出たタイミングは予定通りでした。ただ、ペースを上げ切ることができず、ラスト1周までに後ろを離せず、最後は大きく順位を下げてしまいました。次戦はベルギーで行われるNight of Athleticsへの出場を予定しています。世界選手権へ出場するには参加標準記録を突破するしか道がありません。とても高い目標ですが、最後までしっかりと足掻いて、やり切りたいと思います。