第107回日本陸上競技選手権大会・20km競歩
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開催日時 | 2024年02月18日(日曜日) |
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開催地 | 六甲アイランド甲南大学西側 20㎞コース(WA 認証 日本陸連公認コース) |
1位 | 池田向希(旭化成) | 1時間16分51秒 ※大会新記録 |
2位 | 濱西 諒(サンベルクス) | 1時間17分42秒 |
3位 | 古賀友太(大塚製薬) | 1時間17分47秒 |
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10位 | 村山裕太郎(富士通) | 1時間20分20秒 |
DNF | 高橋英輝(富士通) |
1位 | 藤井菜々子(エディオン) | 1時間27分59秒 ※大会新記録 |
2位 | 岡田久美子(富士通) | 1時間29分03秒 |
3位 | 柳井綾音(立命館大) | 1時間31分25秒 |
パリ2024オリンピック出場へ、派遣設定記録を突破している高橋英輝と村山裕太郎にとってはタイムとともに順位も求められるレース。スタート時点の天候はくもり、気温13.5度、湿度71%、風速1.1m/sと好記録が狙える絶好のコンディションでレースが幕を開けた。
スタートから有力選手がレースを引っ張った。最初の1キロを3分52秒で入ると、その後は世界記録ペースとなる3分50秒前後でラップを刻んでいくトップ集団。高橋はその集団の後方に、村山は第2集団を引っ張る形でレースが進む。
先頭が5キロを19分14秒で通過すると、高橋は10番前後となる19分41秒、村山も19分51秒で前を追った。だが、6キロを過ぎると「ハイペースに対応できず、目指していた順位が難しいと思った途端に気持ちが切れてからだが動かなくなってしまった」と高橋が途中棄権。リオ、東京に続く3度目のオリンピック出場は叶わなかった。
一方の村山は、「今日にピークを合わせることができず悔しい結果になった」と、セカンドベストを出したものの、10位という満足できない結果に終わった。
レースは中盤に飛び出した池田尚希(旭化成)が、1時間16分51秒の大会新記録で2連覇を飾った。
派遣設定記録(1時間28分30秒)、参加標準記録(1時間29分20秒)を突破している選手がいない女子のレース。レース前日の会見で岡田は、「派遣設定を突破して優勝したいが、3位以内に入ることも非常に大切。展開についてはあまり冒険しない方がいいのかもしれない」と話していた。
スタートから藤井菜々子(エディオン)が引っ張り、柳井綾音(立命館大学)、岡田がその背中を追っていく。5キロ通過は22分03秒、柳井が離れると、10キロ44分02秒と十分に派遣設定記録が狙えるペースでラップを刻む2人。だが、10キロを過ぎると藤井が更にペースアップ。「思っていたより早く出たので、ついてくのは難しい」と、3位以内を強く意識したという岡田。後半は一時4分33秒までラップが落ちたが、最後の2キロは「少しでも良い記録で終わりたい」と再びペースアップ。参加標準記録を突破する1時間29分03秒で2位フィニッシュ。優勝した藤井とともに最高の笑顔を見せた。
髙橋 英輝
最後まで歩けず、応援してくれた方々に申し訳ない気持ちでいっぱいです。オリンピック日本代表を目指した挑んだレース。最低でも「マラソン競歩混合リレーの代表に」と4位以内を目指してスタートしました。前半のレース展開でそれも難しいと思った時、気持ちが切れてしまいました。例年通りしっかりと調整し、フォームにも手応えを感じていましたが、今年に入ってやや急ピッチで仕上げたことで、余裕がなかったのかもしれません。ハイペースを想定し、準備をしてきましたが、思うように体が動かなかったことも要因です。結果は出せませんでしたが、この大会に向けて精一杯やってきたので、悔いはありません。皆さんの応援のおかげでここまで頑張ることができました。本当にありがとうございました。
タイムだけをみればセカンドベストを出すことができましたが、代表選考に残ることができず、競うべきところで勝負できなかったのは悔しい気持ちです。今日のレースに向けて調整を続けてきましたが、年末年始の練習を積むべきタイミングで、昨季の疲れが出てしまい、今日にピークを合わせることができませんでした。3月の全日本競歩能美大会にも出場を予定しているので能美大会では、自己ベストの更新を目指します。今の私の実力では入賞するのがやっとというレベル、まずは自分の力を高めること。レース前日になって良い感覚も出てきたので、今後の飛躍につなげていきたいです。
優勝することができず悔しさが残りますが、参加標準記録を突破し2位となり、パリ2024オリンピックの日本代表へ近づけたので、今日のレースで目標にしていたひとつがクリアできたのは良かったと思っています。10キロまで4分25秒ペースを刻みましたが、その後は苦しくなってしまいペースダウン。昨季までの私ならもっと極端にペースが落ちていたかもしれない状況でしたが、今日は4分32〜33秒でレースを進めることができたので、良い方向に向かっていると思います。昨年の世界陸上の欠場から落ち込んでいましたが、今日は次につながるレースができました。今後は世界の舞台での入賞を目指し、強度を上げた練習を取り入れるなど、さらに強い姿をお見せできるように取り組んでいきたいです。