ホクレン・ディスタンスチャレンジ2022~オレゴン2022世界選手権チャレンジレース~

開催日時 2022年06月22日(水曜日)
開催地 深川市・深川市陸上競技場
Athletes 出場選手

Results 大会結果

男子3000mSC

1位 潰滝大記(富士通8分29秒33
2位 内田賢利(立教大)8分38秒47
3位 吉田光汰(埼玉医科大学G)8分39秒25

男子5000m

1位JUSTUS Soget(Honda)13分12秒90
2位WAMBUA Titus(埼玉医科大学G)13分22秒62
3位JACKSON Kavesa(Honda)13分24秒39
5位塩尻和也(富士通13分29秒21
6位松枝博輝(富士通13分34秒20
8位横手健(富士通13分47秒48
10位塩澤稀夕(富士通13分50秒78

Report 大会レポート

3000mSC

11日前の日本選手権3000mSCで5位だった潰滝大記は、「日本選手権の疲れがまだ取りきれず、体も結構重くて少し不安があった」中でのスタート。序盤は集団後方につける展開となり、なかなかスピードに乗れずレースを進める。

中盤、世界選手権参加標準記録突破を狙う速いペースの中で立て直すと、3番手に浮上。2000m少し手前でトップに躍り出た。最後の一周まで全力で走り抜こうとする潰滝だが、終盤は障害物に脚があわないほどに疲労。それでも、8分29秒33と好タイムで最後まで走りきった。 目標とする8分22秒00には届かなかったが、中盤以降のアグレッシブな走り、疲労がある中でも果敢に挑戦するレースで評価できる今大会。本人も「良くない走りでしたが、その中でも8分30秒を切れて、去年より走力がついていると実感できた」と、反省の中にも光を見出していた。

5000m

富士通から松枝博輝、横手健、塩尻和也、塩澤稀夕の4選手が出場した5000m。ターゲットタイム13分13秒50に向けたサバイバルレースは、序盤から速いペースで展開。富士通の4選手は集団中盤につけて、2000mまで順調にこなしていった。

今季復調した横手は、2400m付近まで集団についていくも「脚がパタッと止まってしまった」とやや後退。続いて塩澤も、3000m手前まで流れに乗っていたが「集団の中でペースについていけなかった」と話す通り、徐々に遅れ、集団から離脱していく。

その中でも、松枝が意地を見せる。3000mまで快調に飛ばすと、ペースは落ちたが4000mまで粘りのレースを展開。しかし、最後の1000mでペースが上がらず。「楽なペースを維持してしまった。気持ちの弱さが出たレース」と本人が語るように、見せ場を作れないまま、13分34秒20の6位でフィニッシュ。それでも序盤に見せた、記録に届くかもしれない熱い走りは次につながる内容だった。

塩尻は、2週間前の日本選手権を上回るペースでレースを展開。ペースメーカー、周りの選手とうまく並走しながら、安定した走りをキープしてみせた。3600mあたりで徐々にタイムは遅れだしたものの、終盤まで日本人トップを守り、ギリギリまで可能性を追い続けたが、力及ばず。13分29秒21の5位でフィニッシュとなった。タイム的には自己ベストに届かなかったものの、「来年・再来年につなげていきたい」と、前を向く。

チーム一丸となって目指した世界選手権出場への戦いもこれで一段落。春先から参加標準記録突破、ポイントランキング加算を意識して取り組んできたが、長距離ブロックとしては結果的にマラソンで鈴木健吾のみが日本代表となった。しかし、選手たちは連戦で疲労も蓄積する中、最後まで諦めずに熱い走りを披露。今後はそれぞれの個人の目標設定をもとに、トラックレースや駅伝、マラソンに臨むが、高い目標に向けて挑み、最後まで戦い抜いた自信と誇りは今後の糧となるだろう。

Comments コメント

男子3000mSC:潰滝大記選手

日本選手権の疲れが取りきれない中でしたが、「最後まで諦めずに走ろう」と思って走りました。前半はスピードも出ませんでしたが、悪い中でもうまくまとめられたと思います。
最初から最後まで障害物に足があわなかったり、着地のダメージも蓄積して、最後の方は良くない走りでした。その中でも8分30秒を切れたことで、去年より走力がついたと実感しています。更なる技術練習が必要だと、改めて思わされたレースでした。
スタッフを含めて今シーズンは世界選手権に向けてやってきたので、最後まで挑戦させていただきました。次は駅伝なので、しっかりピークを持っていけるように、5000mや10000mで良い走りをしてつなげていければと思います。

男子5000m:塩尻和也選手

今回はペースも決まっていたので、先頭について、後半もしっかり落とさず走って、参加標準記録を切る形で狙っていました。3000m過ぎからはペースが落ちて、粘り切れず、タイムも届かなかった感じです。中盤までスピードにも対応できていましたが、同じ感覚で走っていても、そこからタイムが少しずつ遅くなっていく感覚でした。
今シーズンは主に5000mのタイムを追い求めてきましたが、なかなか昨年出したベストの記録に近いタイムは出せませんでした。去年が良かった分、今年は足踏みといった感じですが、それでも今日はそれなりのタイムが出せた。ただ、参加標準記録で見ると遠い、力が足りていなかったなと感じる、今シーズン前半でした。世界選手権に向けての挑戦は終わりですが、来年・再来年も国際大会があるので今後につなげていければと思います。
今後は、夏の合宿を乗り切り駅伝や秋冬の記録会につなげていくつもりです。駅伝でもしっかり走れたらと思っています。

男子5000m:松枝博輝選手

世界選手権出場の参加標準記録を狙って、3000mまでうまく流れましたが、そこからは弱い自分が出てしまいました。脚は動きましたが、良くも悪くも頑張りきれなかった。「崩れる」というより「楽なペースを維持する」良くない走りになってしまいました。
本来は春に参加標準記録を切って、余裕を持ってその後のレースに臨めれば良かったですが、春先に怪我をして、シーズンインが遅れてしまった。それで後手に回ってしまったのが、良くなかったと感じました。冬のシーズンから意識して記録を狙って行かないと、標準記録を切るのは難しいので、今回この結果を受け止めて、次につなげたい気持ちです。
このあとは、ホクレン・ディスタンスチャレンジに出場するつもりです。その後で休みをとり、半年かけて駅伝に向け身体(脚)を作っていきます。ニューイヤー駅伝も負けて(12位)いるので、しっかり力をつけたいと思います。

男子5000m:横手健選手

ペース自体は想定範囲内でしたし、走るからには世界選手権の参加標準記録にチャレンジする気持ちで取り組みました。状態はあがっていましたが、2400m過ぎぐらいで、“パタッ”と脚が止まってしまった。足が痛いとかではなく、動かないまま最後まで行ってしまいました。後半は、少しでも次に繋がればいいなと思って走りきりました。
2022年が明けてからハーフマラソンに取り組み、3月からはトラックレースに切り替えてやってきました。手応えもあり、トラックでも上を目指す気持ちが芽生えたので、日本選手権の5000mや今日のレースを走ることができて嬉しいです。応援してくださる方もいますし、諦めずに今後もこの経験を活かせるように、やっていきたいなと思っています。
今後はロードシーズンですね。マラソンまで行けたらいいですが、しっかりと力をつけて自分の状態を見ながら選択していければと思います。

男子5000m:塩澤稀夕選手

どこまで自分の現状でついていけるのかと思って、行けるところまでついていきました。3000mまでは良い位置で走れましたが、そこからペースが落ちて、粘りきれなかった。もともとラストが動かせないタイプでずっと課題として認識しているので、うまく修正できたらと思っています。
今年に入ってから真剣に、世選手権を目指す目標をチームで立てて、先輩方と取り組んできました。その中で、あまり自分の目指す練習ができなかったり、日本選手権に向けてうまくピーキングをあわせることができなかったり、自分の理想が出せなかった。来年はしっかり体調を整えて、もう一度チャレンジできたらと思っています。
今後は、まずホクレン・ディスタンスチャレンジの千歳大会に出る予定なので、今回の課題を修正し、最低限自己ベストを更新して、夏合宿に乗り込めたらと思っています。