第106回日本陸上競技選手権大会

開催日時 2022年06月09日(木曜日) 〜2022年06月12日(日曜日)
開催地 大阪市・ヤンマースタジアム長居
Athletes 出場選手

Results 大会結果

6月9日(木曜日)

男子400m 予選
3組

3着 佐藤拳太郎(富士通46秒82 予選落選
5着 ウォルシュ ジュリアン(富士通47秒13 予選落選
7着 北川貴理(富士通48秒24 予選落選

男子5000m 決勝

1位遠藤日向(住友電工)13分22秒13
2位 松枝博輝(富士通13分30秒15
3位 清水歓太(SUBARU)13分31秒51
6位 横手健(富士通13分34秒19
8位 塩澤稀夕(富士通13分38秒78
9位 塩尻和也(富士通13分40秒99
18位 坂東悠汰(富士通13分56秒92

6月10日(金曜日)

女子100mH 予選
1組(+0.3)

3着 田中佑美(富士通13秒12 準決勝進出、※自己新記録

女子100mH 準決勝
1組(-0.1)

5着 田中佑美(富士通13秒28 決勝進出

男子400mH 予選
1組

2着 豊田将樹(富士通50秒28 決勝進出

2組

1着 岸本鷹幸(富士通50秒41 決勝進出

6月11日(土曜日)

男子110mH 予選
2組(-0.1)

2着 石川周平(富士通13秒46 準決勝進出

男子110mH 準決勝
2組(-0.4)

1着 石川周平(富士通13秒48 決勝進出

男子400mH 決勝

1位 黒川和樹(法政大)48秒89
2位 川越広弥(JAWS)49秒72
3位 豊田将樹(富士通49秒85
4位 岸本鷹幸(富士通49秒99

男子3000mSC 決勝

1位 三浦龍司(順天堂大)8分14秒47 ※大会新記録
2位 青木涼真(Honda)8分20秒09
3位 山口浩勢(愛三工業)8分23秒29
4位 潰滝大記(富士通8分26秒61

男子棒高跳 決勝

1位 江島雅紀(富士通5m60
2位 柄澤智哉(日本体育大)5m50
3位 石川拓磨(東京海上日動CS)5m40

女子100mH 決勝(+0.8)

1位 福部真子(日本建設工業)13秒10
2位 青木益未(七十七銀行)13秒28
3位 田中佑美(富士通13秒35

6月12日(日曜日)

男子110mH 決勝(-1.2)

1位 泉谷駿介(住友電工)13秒21
2位 村竹 ラシッド(順天堂大)13秒31
3位 石川周平(富士通13秒48

男子走幅跳 決勝

1位 橋岡優輝(富士通8m27(+1.4) ※オレゴン2022世界陸上競技選手権 日本代表内定
2位 津波響樹(大塚製薬)8m07(+2.3)
3位 松本彗佑(極東油業)8m07(+1.9)

Report 大会レポート

男子400m予選

 男子400mは昨年2位の佐藤拳太郎、過去3度の優勝経験を持つウォルシュ ジュリアン、同じく順大時代に優勝経験がある北川貴理の3名が予選3組に揃って出場した。決勝進出の条件は2着+2なだけに、上位3名を富士通勢で占めたいところ。序盤は7レーンのウォルシュ、4レーンの佐藤が快調に飛ばす展開で、9レーンの北川貴理も逃げの体制を作る。しかしバックストレートを過ぎると、佐藤、北川が後退。さらにウォルシュも最後の直線で伸びずに順位を落とし、3名揃っての予選落選になってしまった。「バックストレートで上方向に跳ねる走りになってしまい、200mからピッチを上げられませんでした」(佐藤)、「調子は良かったのですが、太ももに急激に疲労が出て、ギアチェンジできなかったです」(ウォルシュ)「9レーンで前半に飛ばし過ぎてしまったのかもしれません」(北川)と3名はそれぞれに敗因を語った3名。この種目で富士通からの決勝進出者なしは2018年大会以来となった。

男子5000m決勝

 大会初日の最終種目、男子5000m決勝には5名の選手が出場。オープン参加の海外勢が序盤は先頭を走り、1000mは2分41秒台。富士通勢では塩尻和也、松枝博輝がその真後ろにつく展開でレースは幕を開けた。レースは進み、3000mを8分3秒で通過すると、塩尻が一気にペースアップし、松枝、遠藤日向選手(住友電工)が対応し、オープン参加選手を除くと先頭は3名の争いとなる。さらに塩澤稀夕もポジションを上げ、5番手付近に浮上してきた。4000mを前に塩尻が後退し、先頭争いは松枝と遠藤選手のマッチレースとなったが、残り2周から松枝は徐々に離され、2位でのフィニッシュ。レース中盤までは集団内部で力を溜めていた横手健が最後に順位を上げ6位、塩澤も8位。昨年3位の坂東悠汰は終始、後方でレースを進める苦しい展開となり、18位でレースを終えた。富士通勢は3名が入賞。松枝は2019年に優勝し、以後は3年連続となる2位で今回もハイレベルな走りを見せた。塩澤も昨年に続いての連続入賞を果たした。

女子100mH予選・準決勝

 女子100m Hは今季、走るたびにこの種目でタイムを上げ、好調さを見せていた田中佑美が出場。予選1組で日本記録保持者、青木益未選手(七十七銀行)に引っ張られるように、中盤のから伸びを見せ、2019年に出したこれまでの自己ベスト13秒18を上回る13秒12の3着で通過を果たす。準決勝1組では3台目以降での加速が見られず13秒28の5着に留まるも、プラスで拾われ、昨年に引き続き、決勝進出を果たした。
「予選で自己ベストが出たので、準決勝では同じくらいのレース、せめて同じ内容の走りをしようと思っていました。ただスピードに乗り切れずに終わってしまったことが悔やまれます」  準決勝後、こう語った田中。練習で取り組んできたトップスピードに早く乗る走りができなかったと振り返った。とはいえこの大舞台の予選で自己ベストを出したのは成長の証。その要因は「スプリント力の向上というより、接地の意識を変え、バネをもらう感覚で走っているのがうまくいった」と話す。
 昨年の6位を上回れるかに注目が集まるが、本人は目標順位は口にしなかった。「明日も動きがハマれば、予選くらいのタイムを出せる感触があります」と自己ベストの走りの再現だけに集中するつもりだ。

男子400mH予選

 男子400mH予選はバックストレートで強い向かい風が選手たちを苦しめた。1組目で豊田将樹がその前半を耐え凌ぎ、ホームストレートに入ってから順位を上げて50秒28の2着で通過。「春の連戦ではレース後半はうまく走れていたのですが、前半の流れが悪かったので、前半に出力を出すトレーニングをしてきました」と話す。昨年は東京五輪の参加標準記録を切る48秒87を直前に出して、日本選手権に臨んだが5位で代表を逃し、涙を飲んだ。その嫌なイメージを払拭したいと強い気持ちでこの大会に挑んでいる。
「今、ワールドランキングが39位と(世界選手権のターゲットナンバーは40)とギリギリなので、決勝ではなんとかタイムを出して上位に入りたい。3位に入れるようであれば、狙っていきます」と翌日を見据えた。2019年ドーハ大会に続き、2度目の世界選手権出場を目指す。
400mH予選2組目に登場した岸本鷹幸も最後の直線に先頭に立ち、50秒41の1着。しかしフィニッシュ直後は首を傾げ、不満げな表情を見せた。
「世界選手権の参加標準記録(48秒90)の突破を狙っていたからです。前半の向かい風にやられてしまいましたね。調子は良かったので残念です」
豊田とは対照的に春のグランプリシリーズでは後半の走りに課題を感じていたという。その対策も十分でこの予選で最後に競り合いに勝てたことも自信になった。決勝で再度、標準突破を狙う。
「今日も風がなかったら行けたと思います。決勝では(東京五輪代表で法大の後輩にあたる)黒川和樹選手に勝ちたいと思います」
世界選手権は過去、2013年モスクワ大会、2015年北京大会と出場している。3度目の出場は勝って決めたいと力強く言い切った。

男子110mH予選

 男子110mH予選に石川周平が登場。予選2組を13秒46の2着で通過し、続く準決勝1組では後半に抜け出し、13秒48の1着と危なげなく決勝進出を決めた。「今日は2本とも前半に落ち着いて入って、リズムアップするイメージで臨みました。いい状態でレースを展開できたと思います」と納得の表情。それでも準決勝は中盤にやや力んだ点があるという。決勝に向けて「これから動画を見直して、もう一度、動きを確認します。そして世界選手権の標準記録(13秒32)を突破して上位に入り、代表を決められれば」と気を引き締めていた。

男子400mH決勝

 男子400mH決勝は岸本鷹幸が6レーン、豊田将樹が9レーン。序盤から岸本がハイペースでレースを展開し、豊田も同様に攻める。しかしホームストレートに入った段階で黒川和樹選手(法政大)が抜け出しており、2人はそれを追う形に。豊田が49秒85で3位、4位に岸本が49秒99で入った。
 豊田は10台目を越えてから岸本をかわし、2年ぶりの表彰台だ。「なんとか最低限の走りはできました」と取材エリアで安堵の表情。今季はレース後半がうまく走れており、その粘りをここでも発揮した。予選で好調な走りを見せていた岸本はレース後、開口一番に「まだまだですね」と悔しげ。世界選手権標準記録である48秒90の突破で優勝を目指していただけに落胆の表情を見せた。レースの進め方などにミスはなく、「力不足ゆえの結果」と静かに振り返った。

女子100mH決勝

 女子100mH決勝、田中佑美は8台目を過ぎてから順位を上げ、13秒35での3位。日本選手権で初めて表彰台に乗った。「昨日の準決勝から踏み切りを改善し、それが後半にいきました」と振り返った。一方で「過去最高順位ですが、記録も内容も反省点が残るレース」と喜びを爆発させることはなかった。決勝もスタートで出遅れており、その点を今後、レースを重ねる中で改善していきたいという。予選で13秒12の自己ベストを出し、決勝では初の表彰台と2日間ともに好走。しかし「タイムや順位も大切ですが反省する材料はありますので今回のレースも見直して、もっと上を目指します」と真剣な表情でさらなる飛躍を誓った。

男子3000mSC決勝

 男子3000mSC決勝には潰滝大記が出場。スタート直後から三浦龍司選手(順天堂大)が先頭にたちハイペースでレースを進める。1000mの通過は2分45秒台。その直後から潰滝は3番手まで位置を上げて追撃体制をとるが、2000mを前に後退してしまう。しかし最後まで崩れることなく粘り切り、8分26秒61のセカンドベストで5位に入った。
「最悪でも3位に入りたいと思っていましたし、(世界選手権標準記録の)8分22秒00を目指していたので悔しい結果です」。5月のセイコーゴールデングランプリの後もいい練習が積めており、調整もうまくいっていたというだけに3大会連続の入賞にも笑顔はない。「この日本選手権に合わせて来ましたが、ホクレン・ディスタンスチャレンジ(6月22日、北海道深川市)もあるので、最後まで諦めずに頑張ります」と世界選手権出場に向け、引き続き挑戦したいと話した。

男子棒高跳決勝

 男子棒高跳決勝は江島雅紀が5m30から試技を開始。それを1回で成功すると5m40をパスし、5m60、5m60と続けて1回目でクリア。ここで優勝を決めると、自己記録となる5m71を1cm上回る5m72へとバーを上げた。1回目は失敗。2回目に失敗し落下した際に左足首に痛みがあり、試技を終了。これで日本選手権優勝は3回目となる。「故障明けで挑んだ大会。不安はありましたが、今日は1回目でバーをクリアしていこうと思い、その通りになったことは自信になりました」と取材エリアで笑顔を見せた。3月から数えて、これで5m60を4回クリアとかつてないハイアベレージを残している。「目指すのは(世界選手権標準記録の)5m80です。まだこれから試合もあるので狙います」とさらに高みを目指していきたいと語った。

男子110mH決勝

 男子110mH決勝、石川周平は4レーンに登場。中盤から伸びを見せ、13秒48で3位を手にした。表彰台に乗るのは2019年大会で3位に入った時以来だ。
「3位以内を確保できてひと安心ですが、タイムを狙っていたので物足りません」
 オレゴン2022世界選手権標準記録、13秒32に届かなかっただけに、レース後は悔しそうな表情を見せた。
 今季はベオグラード2022世界室内選手権など、3月にインドアで60mHのレースに2試合出場。そして4月からは60mHに向けて取り組んできた「3台目まで攻める走り」を110mHに生かすよう意識してきた。しかし1台目の入りでバランスを崩すことが多く、この日本選手権は前半に攻め過ぎず、持ち味である後半のインターバルを刻み、リズムを上げていく昨年までの感覚に戻して臨んだという。
「もう感覚は9割5分まで戻っています。練習の感じでは13秒3台前半は出せる手応えもあります」
 6月中に2戦を残しており、そこで再度、標準記録突破を目指す。「この状態を維持して臨み、しっかり標準を切ってオレゴンを決めたいです」と前を向いた。

男子走幅跳決勝

 男子走幅跳決勝、橋岡優輝は1回目こそファールだったが、2回目に8m27を跳び、世界選手権参加標準記録を突破してトップに立つと、3回目、4回目をパスし、5回目は8m21。更なる記録更新はならなかったが、ここで試技を終了し、連覇を果たした。
「まずは及第点かなと。今日は久しぶりに(自己ベストの)8m36を跳んだときに近い感覚でしたし、オレゴンに向け、いい状態になっていると思います」
 明るい表情で8m27の跳躍を振り返った。この記録は自身4番目の記録となる。
 故障の影響で跳躍練習に復帰したのは日本選手権1週間前。まだ万全ではなく不安はあったというが、故障中に補強系のトレーニングを増やしたことで「体の使い方が上手くなりました。怪我の功名です」と、跳べない間の練習でも成長を実感していたようだ。
 これで世界選手権代表が内定した。残り約1ヶ月、さらに状態を高めていくと話す。「パリにつなげることが第一です。オレゴンでは気持ちに余裕を持ちながら楽しんで、いいきっかけをつかみたいと思います」とオレゴンでの戦いを見据えた。

Comments コメント

男子5000m:松枝博輝選手

 3000mまでは楽に走って、そこからチャンスがあれば自分からいくつもりで走りました。ただ余力は残していながら、(遠藤日向選手に)じわじわ離されてしまい、精神的にダメージを受けてしまったと思います。トレーニングはできていますし、あとは気持ちの問題だけです。ホクレンディスタンスチャレンジ(6月22日、北海道深川市)でしっかりオレゴン世界選手権の参加標準記録(13分13秒50)を切って、必ず日本代表になることをここに宣言します。

男子5000m:横手健選手

 練習の過程で最大負荷の練習にチャレンジしましたが、思ったより負荷が高く、この大会の2日前に疲労が出てしまいました。それでも自分としては3位以内に入れると思っていましたので、中盤に粘れなかったことが残念です。ただここを乗り越えていかないと絶対に上にはいけないので、これからも頑張って、絶対にホクレンディスタンスチャレンジではオレゴン世界選手権の参加標準記録を切りに行きたいと思います。

男子5000m:塩澤稀夕選手

 内容としては90点くらい。当初はこのレースに重きを置いていましたが、体調が上向かず、次につながるレースをしようと思って臨みました。それで8位入賞は形になったと思います。ただ表彰台を狙える位置にいながら、そこに手が届かなかったことは課題です。今季はラストで動かせていないので、そこをしっかり改善すると同時に、次は表彰台に乗って世界に出るために、目標をさらに一段階上げて取り組んでいきます。まずは殻を破るためにもホクレンロングディスタンスチャレンジでは13分30秒を切るところを目指します。

男子5000m:塩尻和也選手

 5月の日本選手権10000mから練習を積んで臨めました。3000mまではオープン参加の海外選手がレースを作ってくれましたが、想定でのタイムより遅く感じたので出ようと思いました。次のレースはホクレンディスタンスチャレンジです。種目については今後、考えて決めていきたいと思います。

男子5000m:坂東悠汰選手

 世界選手権出場がチームとしての共通の目標でしたし、個人的にも昨年の東京2020オリンピックで悔しい思いをしたので、もう一度日本代表として世界でリベンジをしたかったのですが、ゴールデンゲームズinのべおかの後はあまり練習が積めていない状況で入賞も厳しいと感じながらのレースとなってしまいました。次の目標についてはまだ具体的には言えません。今後、しっかり考える必要があるなと思っています。

男子400mH:豊田将樹選手

 試合前の調子を考えると十分な結果だと思います。自分は6台目くらいからリズムアップしていくのですが、今日はその時点で他の選手が来ていなかったので、いけるかなと思ったのですが、最後に上げられなかった点は残念です。練習はできているのでもっとタイムを出せると思いますし、黒川(和樹)選手と戦える強さを身につけたいと思います。

男子400mH:岸本鷹幸選手

 まだまだですね。とにかく前半から突っ込んでいこうと思っていたのですが、思った以上に体が動かなかったです。後半にもう少しうまくまとめられればよかったのですが、これが実力だと思います。ここで足踏みしていられませんので、課題を整理し、また次に向けて頑張ります。

女子100mH:田中佑美選手

 準決勝からプラスで拾われ、最下位での決勝進出でしたので、今日は自分のレースに集中しようと思っていました。準決勝ではハードルの踏み切りの瞬間に突っ込んで、うまく加速できていなかったので、決勝では落ち着いて地面を踏みしめて走りました。今日のように結果が残せたことを自信として、さらに上を目指して頑張っていきたいと思います。

男子棒高跳:江島雅紀選手

 優勝は嬉しいですが、この日本選手権では遠藤日向選手(住友電工)など他種目の同学年の選手が活躍していて励みになっていたので、自分も5m80を飛んで世界選手権の内定をとりたかったです。私もまだ若いほうだと思いますが、今回、大学生の柄澤智哉選手(日本体育大)が2位に入り、とても刺激を受けました。第一人者の澤野大地さん(元富士通所属、現 日本大学陸上競技部 跳躍コーチ)が引退し、一緒に大会に出ていない日本選手権は違和感がありましたが、自分が澤野さんのような存在になりたいという新たな思いも芽生え、いい勉強ができた試合だったと思います。引き続き世界選手権出場に向けて頑張ります。

男子3000mSC:潰滝大記選手

 序盤からペースが速く、虚をつかれたところはありましたが、世界選手権標準を狙うつもりでしたので、そうした展開は好都合でした。ただそこにくらいつける力が自分には足りなかったように思います。セカンドベストではありますが、悔しい結果としか言えません。この日本選手権に合わせて来ましたが、ホクレン・ディスタンスチャレンジもありますので、最後まで諦めずに頑張ります。

男子110mH:石川周平選手

 準決勝から大きく修正はしていませんが、ハードルを越えてから着地のポジションを高く維持することを心がけて走りました。感覚はいい時のものに戻ってきていますが、まだ考えて走っているところがありますので、それが自然に動けるようになればさらに良くなると思います。ここからの2試合でしっかり標準を切ってオレゴンを決めたいです。

男子走幅跳:橋岡優輝選手

 今季、ここまでの試合では助走の乗りが良くなかったのですが、今日は伸びやかに助走できました。普段通りのいいリズム、いい形でアプローチできたと思います。感覚を取り戻した感じがあり、もう1回跳びたいなと思い、5回目に挑みました。2回パスしたのはまだ万全ではなかったので、6本フルに跳ぶことができないと考え、自分のタイミングで跳躍するためでした。ここからもう一段階スピードアップさせていきます。そしてオレゴンでは気持ちに余裕を持ちながら楽しんで、いい結果につなげたいと思います。

全競技の終了後に、今大会の最優秀選手賞が発表され、橋岡優輝が表彰されました。
男子最優秀選手賞:橋岡優輝(富士通・東京) 【男子走幅跳優勝