町田瑠唯、WNBAを経験し「“自分もそのレベルまでやれているか”と自分に問いかけた」シーズン開幕直前インタビュー

――アメリカから帰国して、どう過ごしていましたか?

9月頭に帰国して、チームに合流したのが10月頭ですね。それまではオフと、自分で身体を動かして調整をしていました。

――今年のオフシーズンはWNBAのワシントン・ミスティックスでプレーしました。世界最高峰の舞台で感じたのはどんなことでしたか。

環境も違うし、スケジュールも違うし、バスケットの面もそうですが、それ以外のところでも様々なことが刺激になりました。すごく良い影響を受けて、帰ってこられたと思います。

――刺激になったのはどんなことでしょう?

今まで自分のやってきたバスケットと違うスタイルのチームだったので、プレーの幅が広がったし、考え方も増えました。バスケット以外では、身近に世界のトッププレーヤーたちがいたので、練習や試合に対する準備の仕方、バスケットに対する姿勢を間近で感じることができました。“自分はまだやらなければいけないことがたくさんある”と思いましたし、バスケットに対する姿勢の面で、“自分もそのレベルまでやれているか”と自分に問いかけていた感じですね。

――WNBAを経験して、チームに還元できそうなことはありますか

WNBAと日本ではそもそも選手の体格やタイプも違うので、プレー面で還元するのは難しいと思っています。ただ、自分のやるべきことや課題は、個人でも進化・成長していきたいと考えています。チームに還元するとしたら、アメリカでは年齢も関係なくみんながコミュニケーションを取る環境で、思ったことを口に出してちゃんと伝えるのがすごいなと感じました。チームでも、そんな活発にコミュニケーションを取り合うような、雰囲気作りができたらいいなと思います。

――チームに迎え入れてくれた選手や、生活を支えてくれたスタッフ、ファンからの応援など「愛されているな」と感じることも多かったのではないですか?

そうですね。サポートしてくれた方もそうですし、現地にいる日本人の方も応援してくださって、ワシントンDCの方々にも本当に良くしてもらいました。日本からも時差がある中で、応援してくださるファンの方がたくさんいたので、そういうのも力になっていたと思います。

――10月後半からWリーグが開幕します。富士通レッドウェーブは新しいチーム作りが始まりますが、どういうチームにしていきたいと思っていますか?

今年は本当に、今までの富士通から変わる必要があると思っています。引退した選手も複数人いますが、それがマイナスというわけではなく、今の選手たちにあったバスケットをBTテーブスHCが組み立ててくれると思うので、これまでとは違った富士通のバスケットになると思います。

――今シーズンの目標を聞かせてください。

代表選手もやっと合流したところで、まだチーム全体の目標は話し合えていませんが、選手みんなで話し合いながら、同じ意識で戦っていけたらと思います。今シーズンは積み上げていく年になると思うので、一試合ごとにチームとしてレベルアップして、富士通のバスケットを作っていけたらと思っています。

――その目標を達成するため、ひとつでも勝利を重ねるために必要なことは何でしょう?

元々身長の大きなチームではないですが、今年は特に小さくなったので、インサイドを含めたディフェンスがカギになると思います。それをどれだけ、みんなの運動量でカバーしてプレーできるかがポイントですね。ボールを取ってからしっかり走ることが富士通のバスケットなので、まずはしっかり走り切るのが課題になると思います。

――ルイさん自身、こういったプレーを意識したいなど、意気込みはありますか

あまり数字は考えていませんが、昨年以上の点数と、シュートアテンプト(試行数)を増やしていきたいです。ただ、自分中心に考えてしまったらチームが崩れてしまうので、試合の流れも捉えつつ、チームが勝つために自分の仕事をしていきたい。その流れの中で、得点に絡めれば、という感じですね。これまでとは違った富士通のバスケットを、みんなで表現して、チーム全員で戦っていけるように頑張っていきたいと思います。

――最後にレッドウェーブファンへメッセージをお願いします。

いつも応援ありがとうございます。今年はチーム全体的にプレースタイルも少し変わってきているので、富士通のバスケットをしっかり表現できるように頑張っていきたいと思います。見ている方々に楽しんでもらえるようなバスケットができるように頑張りますので、今年も応援よろしくお願いします。