【シーズン開幕直前インタビュー 町田瑠唯】目標はファイナル進出 緊張感を高めて開幕へ

今シーズンは5人の選手が抜けて、3人が新たに加わりました。現状、チームの雰囲気をどう感じていますか?

練習再開当初は人数が少ないことやチームが若返ったこともあり、昨シーズンとはまた違う雰囲気でした。それは決して雰囲気が悪いわけではなく、まだスイッチが入っていないかなという感じでした。しかし、シーズン開幕に向けて、練習の質が上がっていくとともに、チーム全体の緊張感は高まっている状況です。


ルイ自身は5回目のキャプテンですが、今シーズンはどういうチームにしていきたいと考えていますか?

若い選手が多くなったこともあり、雰囲気が明るく、それはいいことだと思います。ただうまくいっているときはそれでいいですが、悪くなったときに若い選手は伝染してしまうところがあります。その波をどれだけ減らせられるか。私を含めて上の経験年数の長い3人[シィ(篠崎)、リツ(内野)、ルイ(町田)]で引っ張っていかなければならないと思っています。ただ引っ張っていくと言っても、自分たちが一方的に話すだけではなくて、若い選手たちの意見を聞いたり、こうしてみようか? と持ちかけてみたり、チーム全体でコミュニケーションをとる機会を作っていきたいですね。

 

昨シーズン終了後のインタビューで、ディフェンスやリバウンドは向上したが、まだまだ足りないところがあると言っていました。具体的にそれはどこでしょうか?

レッドウェーブのディフェンスはチームルールを全員がきちんと理解しなければなりません。対戦相手によってもポイントを変えているので、チーム全員でしっかり対応して、臨機応変に守れるようにならなければいけないのです。もちろん完璧に守る、つまり失点をゼロにすることは無理ですが、まずはチームで決めたルールをしっかり徹底する必要があります。
加えて、たとえチームルールが一時的に崩れたときでも、次の対応がすぐにできるよう高めていきたいです。その点で言えば、昨シーズンはコミュニケーションのミスがいくつかあったので、そこはまだまだ詰めていかなければならないところです。また改善の見えたリバウンドも、よりよい形でリバウンドを取れなければ自分たちの持ち味であるファストブレイクは出せません。特に今シーズンは昨シーズンよりもサイズが小さくなった分、そこをさらに徹底しなければならないと思っています。

 

今シーズンは新型コロナウィルスの影響でカンファレンス制になり、またそれに伴って地元旭川でのゲームもなくなりました。

カンファレンス制は初めてなので、正直、どのようになるかわかりません。でも、だからこそ1試合1試合を大事に戦っていきたいと思います。また同じカンファレンス内では各チームとそれぞれ4試合を戦うことになります。相手にアジャストされやすくなると思うので、試合前はもちろんですが、試合中もしっかり相手の変化にアジャストしながら戦っていきたいと思います。
旭川開催がなくなってしまったのは個人的にとても残念ですが、旭川のみなさんにはぜひカメラ越しに応援していただけると嬉しいです。そして新型コロナウィルスが落ち着いたら、また旭川のみなさんの前で試合ができることを楽しみにしています。


では、その今シーズンの目標を聞かせてください。

先日、チームミーティングがあり、目標は昨シーズンと変わらず、ファイナルに行くことだと確認しました。そのためには3ポイントシュートがとても大事になってきます。全員が打てるのはレッドウェーブの武器のひとつだと思うので、そこも伸ばしていきたいですね。

 

ルイ自身はWリーグ10年目です。自分自身に課しているテーマはありますか?

プレー面で言えば、今までどおりではいけないと思っています。得点源の選手が引退したので、みんなを活かしつつ、自分自身もしっかり得点に絡むことを意識しなければならないと思っています。またウィルさん(山本千夏さん)とリーさん(篠原恵さん)がいたときは、どこかで2人に頼っていたところがあったように思います。今年はもう甘えていられないので、私とシィさんとリツでしっかりチームを引っ張っていきたいと思います。

 

町田 瑠唯(まちだ るい)

北海道旭川市出身、1993年3月8日生まれ。コートネームはルイ、ポジションはガード。8歳からバスケットボールを始める。札幌山の手高校時代にはキャプテンを務め、高校三冠の大きな原動力となる。162センチと小柄ながら、世界レベルでも通用するスピードと得点力の高さが武器。卓越したゲームメイク能力と、無尽蔵のスタミナでコートを走り回る。