【シーズン開幕直前インタビュー BTテーブス】大好きなこのチームでみなさんと共に

新型コロナウィルスの影響で例年より全体練習の開始が遅くなったとのことですが、チームの状況はいかがですか?(インタビュー:7月15日)

とても良い状態です。今シーズンは昨シーズンに比べて、チームスピードが全体的に速くなっています。もちろんウィル(山本千夏さん)とリー(篠原恵さん)の経験がなくなったのは大きなマイナスです。それでも今のリーダーはシィ(篠崎澪)とルイ(町田瑠唯)です。彼女たちは決して言葉数が多いほうではありませんが、彼女たちの背中を見て、みんなが自分のやるべきことに気づいています。こういう形も興味深いなと思って見ています。


5人が抜けましたが、2人の新人と、1人の移籍選手が加わりました。

セイ(岡田英里)は即戦力です。彼女はポイントガードとシューティングガードの2つのポジションでプレーさせていますが、これは今のレッドウェーブでは彼女にしかできないことです。さらに彼女のディフェンスは、シィの1年目にとても似ています。こちらが細かく指導をする必要がない。バスケットに対してストイックなところもいいですね。ルイとシィとセイの3人を一緒に出すときがあれば、サイズこそ小さくなりますが、相手チームは大変でしょう。変化に富んだディフェンスができますし、3人ともボールを前に進めることができるので、これまでよりもっと速いバスケットを展開できるでしょう。

アキ(藤本愛妃)はセンタープレイヤーの一人として初年度から活躍することになると思います。ただパスセンスに限れば、チーム内ではルイに次ぐ才能を持っている選手です。彼女が入ったことでチーム全体のパスセンスが上がりました。3ポイントシュートとディフェンスの精度が上がってくれば、私が目指すバスケットに欠かせない選手になると思っています。

ミホ(星田美歩)は3ポイントシュートの確率が安定しているし、ポイントガードらしいパスのタイミングが持ち味の選手です。しかも頭がよくて、性格もすごくいい。ディフェンスは課題ですが、ルイやセイと切磋琢磨しながら、チームをコントロールしてもらいたいと思っています。新加入の選手以外の選手はどうでしょう?今シーズンはモニカ(オコエ)のリムラン(速攻でゴールに向かって走る動き)はひとつのカギになるでしょう。これまではルイとシィのホットラインが目立っていましたが、今年はモニカをはじめとしたビッグマンのリムランも加わり、よりバリエーションのあるトランジション(切り替えの速い)バスケットができそうです。

また昨シーズンはキラ(内尾)がいい活躍をしてくれましたが、一方で彼女をバックアップする選手が出てきませんでした。今シーズンはマナ(田中)がそのポジションに入る可能性があります。マナは大学時代に3ポイントシュートを打つ選手ではありませんでしたが、今はその精度を上げてきています。ディフェンスにも課題がありましたが、スライドステップも上達してきました。昨シーズン、手応えのあったディフェンスはどこを伸ばしますか?昨シーズンはサイドからのピック&ロールに対していいディフェンスができたと自負しています。しかし、トップでのピック&ロールのディフェンスで課題が残りました。今はそこを見直して、新しい練習に取り組んでいます。ただ先ほども言ったように、全体のスピードが速くなったので様々なディフェンスを仕掛けられると期待しています。このようなディフェンスを目指すのは、レッドウェーブの生命線ともいうべきファストブレイクでの得点を増やしたいからです。今シーズンはしつこいくらいに、スピードを使ったバスケットを展開していきたいと考えています。得点力の向上も課題に挙げていました。昨シーズンはその前のシーズンよりも平均得点で3点少なくなりました。今シーズンはそこにウィルの引退も大きくのしかかります。彼女がいたことでレッドウェーブのスペーシングはうまくいっていたところもありましたから。しかし、セイの加入は大きいし、マナの成長も期待ができます。もちろんリツもいます。特にリツとマナの主力同士の頑張りもヘッドコーチとして興味深く見守っているところです。


改めて、チームの目標を聞かせてください。ライバルとなるチームは移籍や新人の獲得などで補強をしてきています。目に見えてサイズアップしたチームもあります。だからこそ、レッドウェーブもレッドウェーブらしさを今まで以上に出さなければなりません。我々が目指しているのは再びファイナルの舞台に立つことです。

私自身がヘッドコーチとしてはっきりと口にしお約束できることは、我々が目標に向かって献身的に、全身全霊をかけて打ち込み、ハードワークをするということです。

そして、こうした取り組む姿勢の全てが、結果につながるということです。私たちはこれからたくさんの課題に取り組まなければなりません。今シーズンは年齢的に若く経験の少ないチームになりますが、私は心からこのチームが好きですし、たくさんの可能性を感じています。ファンのみなさんも新型コロナウィルスの影響で難しい日々を送られていると思います。それでも私は大好きなこのレッドウェーブで、選手とスタッフと、そしてファンのみなさんとともに今シーズンも戦っていきたいと思います。今シーズンも応援をよろしくお願いいたします。

 

BTテーブス

カナダ出身、1966年2月18日生まれ。1993年より指導者の道を歩み始め、2013年にレッドウェーブのアソシエイトヘッドコーチ、2014年ヘッドコーチに就任。指揮をとった2014-2015シーズン、2015-2016シーズンにはWリーグ、プレーオフ・ファイナルへ進出、チームを準優勝へと導いた。その後、2016-2017はBリーグサンロッカーズ渋谷ヘッドコーチ、2017-2018はBリーグ富山グラウジーズアシスタントコーチを経て、昨季から再びレッドウェーブのヘッドコーチとして指揮を執る。