坂東悠汰インタビュー/第104回日本陸上競技選手権大会

標準記録突破を目指し松枝さんと勝負!

――2週間後に日本選手権を控え、現在はどんな気持ちですか

東京2020オリンピックへ向けての大切な一戦。いまは標準記録を突破し、優勝することを目指し練習を積んでいます。標準記録は自分の自己ベストよりも10秒ほど早く、まだはっきりとしたイメージができていません。レース展開次第という部分もありますが、タイムを意識した練習をしているので、まったく狙えないわけでもないと思っています。

――レースでポイントとしていることは?

まずはペースメーカーに付いていくことですね。その集団の中で3000mまでは余裕を持って、課題である3000mから4000mで落ちないようにしたい。そこがクリアできれば、最後の1000m勝負に加われます。ラスト1周は、皆が力を出してくると思いますが、なんとか食らいつきたいと思っています。

――現在のコンディションはいかがですか

東日本実業団駅伝の後は、少し疲労が出て休みましたが、合宿では予定通りの練習ができていて、調子も上がっていています。東日本実業団駅伝では、狙っていた区間賞が取れ、チームが優勝したのも自信になっています。今年はコロナの影響で出遅れた感じがありましたが、結果を残せたことで、いままでやってきたことが間違っていなかったと、より練習に集中できています。

――坂東選手にとって日本選手権はどんな大会ですか?

日本選手権は他の大会とは違う難しさがあると感じています。昨年は10000mと5000mに出場しましたが、上手くいきませんでした。駅伝とはまったく違う緊張感であったり、スピード感だったり、またトラック競技は観客の皆さんが作ってくれる雰囲気もあります。皆が勝ちにきているレースで、ワクワクする部分もあります。駅伝はチームのために、一方のトラックは自分ために、ある意味思い切った勝負ができるフィールド。積極的に走りたいと思っています。


――大会へ向けて、改めて抱負をお願いします

積極的なレースとラストスパートで持ち味を発揮して、松枝さんと優勝争いがしたいです。松枝さんには練習でも勝てたことがないので、大舞台でチャンレジできることが楽しみなんです。もちろん、勝てばタイムも順位も付いてくる、オリンピックへ向けてのポイント争いでも優位になると思っています。関西での開催とあって、当日は家族も見に来る予定です。やっぱり知っている人の声援を受ければ、力になりますから嬉しいですね。いまはプレッシャーよりも、自分がどこまでできるのか、楽しみの方が強いです。しっかりと力を出し切りたいと思っています。

坂東 悠汰
YUTA BANDO

1996年11月21日生まれ。兵庫県出身。
法政大学を卒業し、富士通に入社。2018年日本インカレ5000m7位、2018年クロスカントリー日本選手権優勝、2018年クロスカントリー世界選手権日本代表。自身の自己記録は、5000m13分22秒60、10000m28分20秒72。