浦野雄平 インタビュー/第61回 東日本実業団対抗駅伝競走大会

――現在のコンディションはいかがですか

夏合宿を終えて、全日本実業団対抗陸上競技選手権でトラックを走り、自己ベストを更新。その良い流れを維持して、駅伝に向けてコンディションを作っています。この1年で、スピードとスタミナともに上乗せができていて、調子は上向きです。

――自分に力がついたと思うはどんな時ですか

春先はスピードを強化して、夏場は駅伝に向けてスタミナに重点を置いて練習してきました。それが上手く形になって、先日のレースで自己ベストを更新することができました。チームに入り、最初はスピード練習の設定タイムが速いと感じていましたが、いまは同じタイムでも少し余裕が持てていることに成長を感じています。


――今年の東日本実業団駅伝は、周回コースに変更されました。コースについての印象は?

まだコースを走っていないので、詳しくはわかりませんが、周回コースは好きなので、ネガティブなイメージはありません。ですから特別なことをするわけではなく、いつもの走りができればいいと思っています。ただ、コース幅が狭いと聞いているので、仕掛けどころは限られてくるんじゃないかと思っています。

――勝負どころでは、強化してきたスピードがポイントになりそうですね

そうですね。競り合った時には、春先から意識してきたスピードが大事になります。序盤から積極的な走りをしたいと思っていますが、ラストに競り合った時には、スピードを活かして勝ち切るところに注目して欲しいです。

――今大会が社会人として駅伝デビュー戦です。大会にはどんなイメージを持っていましたか

大学時代と違ってニューイヤー駅伝には、シード権がありません。必ず予選を通過する必要があります。ですから、東日本は「予選だから」といって手が抜けない、緊張感のあるレースだと思っています。昨年は選手全員がコンディションを作れてなかったと聞いています。今年は、「なんとしても勝つ」という雰囲気を練習から感じています。その一員になりたいと思っています。


――優勝するために大事だと思うことは?

駅伝の鉄則はミスをしないこと、全力を出し切れればいいんですが、確実に走り抜くのも大切だと思っています。そのためには、いかにコンディションを作るかがポイントです。僕はその辺りの安定感は人一倍ある方なので、レースに合わせて状態を上げていきたいです。

――駅伝の魅力はどんなところですか

当たり前の話ですが、駅伝は一人じゃレースが成立しません。チーム全員で作り上げるものだと思っています。チームでやるからこそ、ラストで力を絞り出す、駅伝じゃないと出せない力があるんです。ルーキーとして練習から生き生きとした走りをして、チームの士気を上げる、いい雰囲気を作りたいです。

――改めて東日本実業団駅伝への意気込みとファンへのメッセージをお願いします

今年はコロナ禍で、本当に大変な1年でした。その中で、駅伝ができることに、感謝しています。個人的には、積極的な走りで、区間賞を獲るのが最低限の目標。いままで、いろいろなポジションをやってきたので、どこで襷を受けようとも自分の走りをして結果を残したいです。

浦野 雄平
YUHEI URANO

1997年11月1日生まれ。富山県出身。
國學院大学を卒業し、富士通に入社。2019年の箱根駅伝では5区で区間賞と区間新記録、2020年の箱根駅伝では5区で区間3位。自身の自己記録は5000m 13分30秒41、10000m 28分25秒45。