中村大成 インタビュー/第61回 東日本実業団対抗駅伝競走大会

――現在のコンディションはいかがですか

夏から大きなトラブルもなく順調に練習ができていて、調子も上がってきています。いまは質の高い練習ができているので、徐々に自分に力が付いてきているのも実感しています。

――力が付いたと思うのは、どんな時ですか

今年は1年目なので、基礎的なスピードとスタミナアップを掲げて取り組んできました。チームにはスピードタイプの選手が多く、同じメニューをしてもついていけるようになったのは、成長を感じる瞬間です。また大学の時から30キロ走などの走り込みを多くやってきました。今年もそのペースを崩さないようにしてきたので、スタミナもアップしています。


――今年の東日本実業団駅伝は、周回コースに変更されました。コースについての印象は?

正直なことを言えば、駅伝っぽくないですね(笑)。距離も8〜16キロと短いので、トラックの延長線上という感じで、最初からスピードを意識した展開になるのかと思っています。質の高いスピード練習ができているので、その成果を発揮するいい機会にしたいです。

――どんな走りがしたいですか

このチームでメンバーに入るなら、区間賞を獲る走りがしたい、できないとダメだと思っています。どの区間になっても、序盤から積極的に、先頭に近い位置で走るイメージを持っています。最初から突っ込んでいって、後半離していくのは得意なレースプランなので、攻めの走りがしたいですね。

――今大会に向けて、チームの雰囲気は?

予選とはいえ、「東」を獲らなきゃ戦えない、という雰囲気を感じています。大会に向けて、調子を上げてくる選手が多く、先輩たちの強い気持ちを感じています。例年よりまとまっていい練習ができていて、優勝した時と雰囲気が似ているとも聞いています。個人的には、他のチームの同世代の選手と走れるのが楽しみです。仮に同じ区間に入れば、なかなかできない経験なので、気持ちが高まりそうです。


――駅伝の魅力はどんなところですか

トラック種目では、リレーって盛り上がりますよね。駅伝もそういうところと似ていて、最後の最後まで何が起こるかわからないのが魅力だと思います。どの区間でも、戦略があって、選手たちは駆け引きをしながら走っています。一人ひとりが任された区間、役割に対し、責任やプレシャーを持って走るのも醍醐味だと思います。

――優勝するために大事だと思うことは?

距離が短い分、大きく遅れてしまうと、その後のレースが難しくなります。流れを切らさないことが大事だと思います。区間によって、差を広げたい、つなぎたいという戦略もありますが、今回は全区間が勝負。チームの総合力がポイントになると思います。

――改めて東日本実業団駅伝への意気込みとファンへのメッセージをお願いします

距離が短いので最初から飛ばし過ぎて、ペースが狂うことに注意しつつ、区間賞を獲るのが目標です。駅伝デビュー戦となりますが、日頃から応援して下さる方々に感謝を伝えると同時に、企業スポーツをアピールする機会でもあり、いまの力を出し切る走りができればと思っています。

中村 大成
TAISEI NAKAMURA

1997年10月5日生まれ。宮城県出身。
駒澤大学を卒業し、富士通に入社。2019年の出雲駅伝では5区で区間3位、2020年の箱根駅伝では6区で区間6位。自身の自己記録は5000m13分57秒16、10000m28分20秒22。