第66回東日本実業団対抗駅伝競走大会
開催地 熊谷スポーツ文化公園陸上競技場(熊谷スポーツ文化公園陸上競技場及び公園内特設周回コース【7区間74.6km】)

開催日時 2025年11月03日(月曜日)
開催地 熊谷スポーツ文化公園陸上競技場
Athletes 出場選手

Results 大会結果

第66回東日本実業団対抗駅伝競走大会

1位ロジスティード 3時間31分24秒
2位GMOインターネットグループ 3時間32分00秒
3位SUBARU 3時間32分13秒
7位富士通 3時間33分51秒

Report 大会レポート

【レースレポート】

上位13チームに与えられるニューイヤー駅伝の出場権獲得、また昨年連覇が途絶えた東日本実業団駅伝の王座奪還を目指す富士通は、1区に今年3月に行われた「大阪・関西万博開催記念 ACN EXPO EKIDEN 2025」同様、伊豫田達弥を起用。高橋健一監督は「どんな展開になるか予想しにくい部分がありましたが、安定感のある伊豫田なら悪くてもトップと15秒差で帰ってくるだろう」と期待を込めて送り出した。

【1区】

序盤は互いが牽制し合うスローな展開となるが、周回コースを2周回ると先頭集団は15人前後に絞られる。伊豫田は先頭集団の中でポジションをキープ、レースは10キロを過ぎたあたりで動き出した。陸橋の上り坂でGMOインターネットグループ今江勇人選手がスパート。集団が縦長になり、10人前後に絞られると、さらにラスト2キロ前後でペースアップ。先頭集団が2つに分かれ、伊豫田は4位集団に。そのまま競技場へ入り、トップと16秒差、8着での中継となった。

【2区】

外国人ランナー対決となった2区は、ベナード・キメリが登場。トップのGMOインターネットグループを追って縦長になる展開で、1周を終えるとキメリは8番目で単独走。2周目に入ってもトップGMOインターネットグループを2位集団3チームが追う展開は変わらない。キメリは一時、ヤクルトのスタンネリー・ワイザカ選手、コニカミノルタのキベット・ロジャース選手と3人で前を追う時間もあったが、徐々に離されてしまい、トップと1分00秒差、10着での襷リレーとなった。

【3区】

周回コースを4周する最長区間16キロの3区を任されたのはルーキーの篠原倖太朗。序盤から快調な足取りで、5チームが作る5位集団の後ろを走る。2周目に入ると、その集団に追い付き5チームで6位集団を形成。篠原は集団の先頭に立ちさらに前を追う。トップが入れ替わった3周目、4周目には前を走っていたJR東日本を吸収し、5人で5位集団に。篠原が集団を引っ張る形は変わらない。最後は集団で力を溜めていた選手たちに先着されたが、区間3位の走りで塩尻へとつないだ。

【4区】

4区から6区までは、周回コースを2周回る8.2キロ区間。まずは塩尻和也が序盤から快調な走りを見せた。1周目でタイム差のなかったコニカミノルタとJR東日本、10秒前で中継したヤクルトに追い付き、すぐに4人で6位集団を形成。その後も2周目の折り返しを待たずに、2人を抜き去り、単独4位に。「3位との差をもう少し詰めたかった」という塩尻だが、区間賞の走りを見せ順位を押し上げた。

【5区】

トップと1分1秒、3位とは24秒差で襷を受けた5区、塩澤稀夕。「調子を上げ切ることができていなかったが、前との差が縮まっていたので手応えはあった」と、時間と共に前との差をつめる好調な走りを見せる。終盤には、1つ後ろを走っていたSUBARUも加わり3人の争いに。SUBARUにわずかながら先着を許すも、4着GMOインターネットグループとはタイム差なしの5着、区間4位の走りを見せた。

【6区】

6区はルーキー平林樹。高橋監督が「試してみたかった選手のひとり」と期待を受けてのメンバー入り。序盤は中継所ではタイム差がなかったGMOインターネットグループ、2秒差をつけられていたSUBARUの2チームに先行されるも、しっかりと前を追った。2周目に入ると、追い上げてきたJR東日本に交わされ苦しい展開に。さらに、競技場に入り中継所が目前に迫ると、スピードダウン。一時は倒れ込みそうにもなったが、なんとかアンカー小澤へと襷をつないだ。

【7区】

アンカーは3年目の小澤大輝。「ひとつでも順位を上げたい」と、中継所で13秒差あった前を走るM&Aベストパートナーズを追った。序盤にその背中をとらえると、中盤には中継所では22秒の差があったJR東日本にも追い付き、3人で5位集団を形成。時折、風が強く吹き付ける中でも、小澤は集団の先頭に立ち積極的な走りを見せる。だが終盤は「相手が強かった」と2人に先行され、7位でのフィニッシュとなった。

Comments コメント

高橋 健一監督
高橋 健一監督

「まずは出場権が獲得できて良かった」と振り返るのは高橋健一監督だ。区間配置や起用した選手など、「今回は試してみたいことがありました。すべてが上手くいったわけではありませんが、選手をよく見ることができた」という。特に3区篠原、4区塩尻は「核となる選手で、さすがの走りだった」と順位を押し上げた選手を讃えた。

一方で課題も見つかっている。ひとつはアンカーを走った小澤について、「順位を取りにいく時は、真正面からぶつかってもダメな時がある。駆け引きも重要。それが身を持ってわかったと思う」と、今日の経験を次につなげてほしいと話す。

「ニューイヤー駅伝では入賞が最低ラインだと思っていますが、やはりベスト3に入るかどうかの位置で勝負したい。課題はありますが、ひとつずつクリアしていきたいです」。5年ぶりの王座奪還へ、選手たちの挑戦を見守りたい。

トップと15秒差をひとつの目安としていたので、ある程度の役割は果たせたと思います。ただ、区間賞も狙える状況だったので、もっと良い走りがしたかったです。
高橋監督から1区で行くと言われて、いろいろな展開があると想定してきましたが、思ったより体が動きませんでした。課題は、終盤の駆け引きです。最初のスパートには対応できましたが、そこで力を使ってしまい、2度目のペースアップにはついていけませんでした。練習を積むことはもちろんですが、もっと強い気持ちを持つことも必要だと感じています。夏合宿を経て、昨年よりもコンディションは上がっていると実感しています。ニューイヤー駅伝のメンバー争いは激しくなりますが、チームに貢献できるように、もっともっと状態を上げていきたいです。

2年振りに東日本実業団駅伝を走りました。10月19日には東京レガシーハーフマラソンに出場(3位入賞)し調子は上がっていたのですが、区間15位の走りとなりました。思ったより疲労が残っていたのかもしれません。スタミナよりもスピードが求められる区間でしたが、スピード練習にまだ慣れていない段階でもあり、また、レース途中で腹痛となり思うような走りができませんでした。ニューイヤー駅伝に向けては、チームメイトとともにレベルアップするための努力を最大限していきたいです。富士通チームがニューイヤー駅伝で優勝するために、貢献したいと思います。

目標としていた区間賞に届かず、またチームとしても順位を上げることができず悔しい気持ちです。今回はこれまでの自分のスタイルが顕著に現れたレースでした。前の集団に追いついてから、自分の流れにできずに、最後は苦しくなる展開で、前へ前へという気持ちが大きく、1人で前半行き過ぎたことが原因です。今は、しっかりと決めたペースで走ることをテーマに掲げてニューイヤー駅伝に備えていきたいと考えています。これまでは、最初突っ込んで、そのまま耐えて、なんとか許容範囲に収めるような走りが多かったのですが、これからはしっかりと最後に上げられるような走りがしたいです。
次は八王子ロングディスタンスに出場予定で、10000mの自己ベスト更新が目標です。良い流れを作ってニューイヤー駅伝につなげていきたいです。

区間賞を獲ることができて、素直に嬉しいです。ただ、設定していたタイムよりも10秒程度遅く、順位も3位番まで上げたかったという悔しい思いも残りました。前半はややハイペースで入り、後半落ちてしまったのが設定タイムに届かなかった原因です。もう少し粘れていれば、結果は違ったと思います。今後は終盤でも力が抜けずに走れるように、足の土台作りをテーマに取り組みたいです。
また、レースに向けてスピード練習もしていますが、最後までしっかりと力を出し切るために、ベースアップを意識して走っています。次は八王子ロングディスタンスに出場予定で、10000mの自己ベストの更新を視野に入れています。昨年はニューイヤー駅伝では悔しい思いをしているので、しっかりと走れるようにトレーニングを積んでいきたいです。

レースに向けて準備を重ねてきましたが、想定よりも調子が上向かず、スタートラインに立った時には不安な部分もありました。ただ、塩尻さんが良い流れを作ってくれたので、1つでも順位を上げたいと思ってスタートしました。序盤は前との間隔を詰めていけたので手応えを感じていましたが、終盤にかけて後ろからきた選手に抜かれてしまい、力不足を痛感しています。もっと主要区間で、粘りの走りがしたい。ニューイヤー駅伝では再び1区を任せてもらえるように、しっかりと準備をしていきたいです。

メンバーに選ばれた時、また襷を受けた時は「やるしかない、やってやろう」と強い気持ちでレースに挑みましたが、すべてが上手くいかず課題の残る結果となりました。なぜこうなってしまったのか、同じ失敗を繰り返さないためにも、しっかりと原因を突き止め対処していきたいです。チームに入って1年目のシーズン、いまはとにかく先輩に食らいつくのが精一杯。がむしゃらになりつつも、自分のペースを持って少しずつ積み上げていきたいです。成長した姿を見せられるように、しっかりと取り組んでいきたいです。

1つでも順位を上げようと粘りましたが、結果が伴わず悔しいでした。
前のチームに追い付き、さらに前へと積極的にレースを進めましたが、終盤にスパートされた時には対応することができませんでした。チャンスはあったのに、意識した順位が取れなかったのは反省点。しっかりと振り返り、次につなげたいです。これまでスピードを磨くことを重点的に取り組んできましたが、今後はもう少し距離も増やしていきたいと考えています。昨年と比べれば成長していますが、もう一歩先に行けるようになりたい。冬には10000mでの自己ベスト更新を目標に、ニューイヤーではチームに貢献できるように調子を上げていきたいです。

混成チームとして1区を走ることになり、レースの主導権を握ってみたいと思って挑みましたが、錚々たるメンバーが揃っており、何もできずに終わってしまったのは悔しさが残ります。調整が上手くいかなかった部分があり、走りが噛み合わなかったのも原因です。昨年末から故障続きで、今季はフィジカル強化、特にバランス強化に取り組んできました。
ようやく夏から走れるようになったばかりですが、左右均等に体重が乗せられ、フォームが良くなっていると感じています。ニューイヤー駅伝の選考レースでは、メンバーに入れたいと思われるような走りをしたいです。

混成チームでしたが、ひとつでも上の順位を目指して、次の選手に襷を渡す時には良い位置で渡したいと思ってレースを進めました。しかし、中盤以降にペースが落ち、粘ることができませんでした。タイムも納得できるものではありません。カーブが多く、ジワジワと体力を削られた、自分に足りないものを改めて感じさせる結果となりました。いまは体幹や、インナーマッスルを鍛え、軸がブレないような走りを目指しています。まだやり始めたばかりですが、少しずつ良くなっていると感じることもあるので、継続して取り組んでいきたいです。