<富士通 各区間の成績>
1区(12.3km) 6位 36:06/星 創太 36:06(区間6位)
2区(8.3km) 8位 58:56/ギタウ・ダニエル 22:50(区間9位)
3区(13.6km) 4位 1:37:56/山口 祥太 39:00(区間5位)
4区(22.0km) 4位 2:42:02/藤田 敦史 1:04:06(区間5位)
5区(15.8km) 4位 3:29:00/堺 晃一 46:58(区間4位)
6区(12.5km) 2位 4:05:45/阿久津 尚ニ 36:45(区間1位)
7区(15.5km) 2位 4:51:57/福井 誠 46:12(区間3位)

【総括】
昨年大会で3位と好成績を残した富士通は、2009年大会以来3度目の優勝を目指して、今年のニューイヤー駅伝を迎えた。気温は5度前後、ほぼ無風という好条件の中、レースは2011年1月1日、午前9時10分に群馬県庁をスタート。全長100キロ、7区間にわたる戦いが始まった。
1区を走った星創太選手は、スローペースのレース展開の中できっちりと先頭集団につけた。約25チーム程度が密集する集団に紛れ、力を溜めながらレース全体を見守り、突然のスピードアップにも冷静に対応。最後の1km付近からのスピード勝負にも負けない脚力を見せ、トップから5秒遅れの6位で2区にたすきを渡した。
外国人選手の登録が可能な2区では、注目のルーキー、ギタウ・ダニエル選手が登場。大会中最短8.3kmの距離を、大きなストライドで力強く走る。しかし、実力者揃いのこの区間。先頭集団が驚異的なハイペースでレースを展開したため、先頭との差を縮めることができず、富士通は逆に2チームに交わされ8位に後退。先頭Hondaから33秒差でのリレーとなった。
8位でたすきを受けた3区の山口祥太選手は、序盤で2人を交わして6位に浮上。初出場らしからぬ安定した走りで、先頭を追いかける。4位グループに入った山口選手は、うまく周囲との駆け引きを制して集団をリード。一時は3位まで順位をあげるなど、見事なレース運びで4位を確保し、先頭から46秒遅れで4区につなぐ。
エースが揃う4区には、満を持してキャプテンの藤田敦史選手が登場。藤田選手は最長22kmを走る中で、ベテランらしい頭脳的なレースを展開。11km付近で旭化成に交わされ5位に後退するも、6km近く併走して4位を奪い返すと、残り500mを切ってスパート。先頭との差を20秒近く縮め、4位でたすきをつないだ。
5区を走ったのは、若手成長株のひとり堺晃一選手。ゆるい登りが続くなど、大会中“最も過酷”と言われるこの区間で、堺選手は成長した走りを披露。気まぐれな風を受けながらも我慢のレースを展開し、10km地点でチームスタッフから声をかけられ一気にスピードアップ。4位を争っていた旭化成を引き離し、先頭と26秒差の単独4位で5区を終える。
ここまでの我慢が、大きく身を結ぶこととなった6区。4位でスタートした阿久津尚ニ選手は、ひとりでも安定した走りを見せて、前方の3チームを追走。ラスト3kmで、ついに日清食品グループを交わし3位へ。さらにペースを落とすことなく、残り2km地点でトヨタ自動車を抜いて2位へ。先頭から僅か4秒差の2位で、アンカーにたすきをつなぐ。阿久津選手は、6区を36分45秒と区間1位で走りぬく大健闘を見せた。
アンカーの7区福井誠選手は、スタートから早くも約1kmでトップを捉える。しかし、そのまま抜かずに併走状態で、余力を残しながらレースを進行。中盤からは、富士通、日清食品グループ、トヨタ自動車の三つ巴での優勝争いとなった。3人が仕掛けるタイミングを伺う中、各チームはゴールまで残り500mでスパート。最後は、抜け出したトヨタ自動車に、ゴール残り数十mのところで、並びかけた富士通だが、一歩及ばず。優勝を目前にしながらも、トップと僅か1秒差、4:51:57の2位でフィニッシュした。
🔗 Twitter ★富士通陸上競技部公式
🔗 第55回全日本実業団対抗駅伝競走大会特集ページ
🔗 富士通陸上競技部HP