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二宮清純×FUJITSU SPORTS


二宮清純インタビュー フロンティアーズ(前編)

2009年4月15日

成長し続けるフロンティアーズ

左 二宮清純、右 ヘッドコーチ 藤田智 左 二宮清純、右 藤田ヘッドコーチ

1984年創設以来、「仕事」と「競技」の両立を貫く富士通アメリカンフットボール部フロンティアーズ。昨季は社会人アメリカンフットボールリーグXリーグプレーオフ1回戦で敗退。またしてもあと一歩のところで頂点には届かなかった。日本一へ上り詰めるためにヘッドコーチに就任した藤田智は今年で5年目のシーズンを迎える。過去に学生、社会人チームを2度の日本一へ導いた名指揮官。勝つための思考法とは何か? チームづくりの方法論から、日本におけるアメリカンフットボール普及のヒントまで、あらゆる角度からスポーツジャーナリスト二宮清純が鋭く迫った。

二宮:アメリカンフットボールは企業スポーツの代名詞的なところがあります。最近のような経済状況の悪化で、取り巻く環境が厳しくなってきたなと感じるところはありますか?
藤田:周りの状況をみていると、厳しいと感じます。一時期、選手が企業チームよりもクラブチームを選択するようになっていたのですが、最近は企業チームの方へ多くの選手が流れてきます。クラブチームであれば仕事と競技の所属が全く違うのに対し、企業チームは仕事と競技を両立するために入社してくるので、そこでも今の社会情勢を実感します。また、私たちのチームの中でも、それ程ではないにしろ感じています。
二宮:周りの人から相談を受けることも?
藤田:友人が各チームでコーチをしていますから、こういう状況になった以上はみんなで支えあっていかないといけないと話しています。
二宮:藤田さんご自身は、プロのコーチとしての富士通と契約しています。ということは、ある程度の結果を残さなければいけないというプレッシャーもあるでしょう。昨年はXリーグプレーオフの一回戦で敗退しましたが、敗因はどのように分析されていますか?
藤田:あの試合(XリーグFINAL6一回戦、対鹿島)は勝てないゲームではなかったんですが、判断ミスなどが重なり負けてしまいました。力では勝てるところまで来ていますね。ただ、社会人チャンピオンであるパナソニック電工(インパルス)とはまだ力の差を感じます。さらにチームの力を底上げして、もう少し詰めていかなければいけませんね。

ヘッドコーチ 藤田智

二宮:藤田コーチの考え通り、チームは成長してきていますか?
藤田:いや、それ以上に成長しています。社会人になってもこれだけ伸びるんだと驚いているんです。
二宮:日本一は目前ですか?
藤田:そうですね、圏内に入っていると思います。あとは試合毎に、しっかりと勝利を手にすることができるかですね。まだ、僕たちが一番強いということはないですから。

京都大学で培った指導者としての基礎

二宮:藤田さんは愛知県のご出身ですが、アメリカンフットボールをやり始めたきっかけは?
藤田:僕の通っていた東海高校にアメリカンフットボール部がありまして、キャプテンと仲がよかったんです。ですから、アメリカンフットボールというスポーツは身近でした。高校卒業後に、京都大学へ入ったんですが、大学に行ってみたら、あそこには強いアメリカンフットボール部があるのでやってみればと、そのキャプテンから勧められたことが始めたきっかけでした。そこからですね。
二宮:東海高校アメリカンフットボール部は強かったんですか?
藤田:いやいや、強くはなかったと思います。僕が所属していた野球部も弱少でしたから、スポーツで強いクラブに一回は所属したいという気持ちでアメリカンフットボールを始めました。