森岡選手レースレポート


8月に行われる世界陸上(韓国・テグ)の代表選考会も兼ねた「日本陸上競技選手権大会50km競歩」は4月16日(日)、石川県輪島市で行われた。明け方には2度まで下がった冷え込みの中、競技は午前7時30分にスタートした。

これまで大会7連覇中で、日本記録保持者の山崎勇喜選手(長谷川体育施設)が欠場する中、11月のアジア大会で、3時間47分41秒の自己記録をマークし、3位に入った森岡紘一朗選手に期待が集まった。

レースは序盤から森岡選手、日本学生記録を持つ谷井孝行選手(佐川急便)、地元石川県の荒井広宙選手(北陸亀の井ホテル)の3人が後続を引き離し、先頭集団を形成。低い気温に、40%台の湿度と好条件の中、3人は5kmを22分34~42秒と世界陸上のA標準記録(3時間58分00秒)を大きく上回るペースを安定して刻んでいく。

後半、どの段階で誰が仕掛けるかが、勝負のポイントになったが、森岡選手が38km過ぎからスパート。この5kmを22分15秒まで上げると、谷井、荒井選手はそのペースについてこられず、40kmでは一気に30秒差をつけ、独走態勢に入った。

「この大会に向けて十分に練習ができた」という森岡選手はその後、45kmまでを22分06秒、そして最後の5kmを22分00秒とさらにペースを上げ、自己記録を2分56秒も縮める、3時間44分45秒の好記録で優勝を飾った。

これによりA標準記録突破で優勝という条件を満たし、鈴木雄介選手、大利久美選手の20km競歩に続いて、富士通から3人目の世界陸上の代表が内定した。

◆日本陸上競技選手権大会50km競歩 結果
1位 森岡紘一朗(富士通) 3時間44分45秒
2位 谷井孝行(佐川急便) 3時間48分21秒
3位 荒井広宙(北陸亀の井ホテル) 3時間48分46秒

◆森岡選手 ラップタイム
5km 22分34秒
10km 45分16秒(22分42秒)
15km 1時間07分56秒(22分40秒)
20km 1時間30分31秒(22分35秒)
25km 1時間53分05秒(22分34秒)
30km 2時間15分45秒(22分40秒)
35km 2時間38分24秒(22分39秒)
40km 3時間00分39秒(22分15秒)
45km 3時間22分45秒(22分06秒)
50km 3時間44分45秒(22分00秒)


森岡選手、レースを振り返る
谷井選手、荒井選手の調子もいいと聞いていましたので、実際にレースをしてみないとわからないと思っていましたが、終始自分のレースをすることができて、自己ベストも更新して非常に良いレースになったと思います。こういうレースになると予想していましたし、誰もが余裕を持って進んでいるのは分かっていました。それでも仕掛けどころだけ間違えなければ、必ずチャンスは来ると思っていましたし、そのチャンスをしっかりとものにできたと思います。

今回のレースでは自己記録を目標にしていましたが、その記録は出るという手応えはありました。これまで以上に距離を踏めていましたし、後半もしっかりペースをあげるという練習もしてきたので、45分を切る力はあると感じていました。前半のレース展開次第とは思っていましたが、後半ペースを上げてからは45分を切れるか切れないかというところまできたので、ここまで来たら45分を切ろうと、とにかく最後まで全力で歩き切るということを心がけていました。

これまでの1年間、ケガなく練習できたのが成長につながったと思います。昨年のアジア大会では負けましたが(3位)、しっかり戦ったという感じがしており、自分の中で50km競歩に関して、何かが変わったなという感じがあります。これまでは淡々とペースを刻んで、後半どれだけ粘れるかという中で、ズルズルと落ちてしまったというのがあったのですが、アジア大会ではそうならずに後半に戦えたのは自分でも成長できたと思いますし、トップを目指す上で見えてきたかなと思います。

先日、イタリア合宿に行き、世界のトップ選手たちと一緒に練習しましたが、意識の面、トレーニングの面でまだまだ課題もあると感じましたし、力の差はあるなと思いました。それでも自分自身、まだまだ伸びる余地はあると思い、少しずつでも差を縮めて、世界陸上ではいい勝負をしたいと思います。差のある中でも、自分では歩型にこだわっていると自負しています。スピードを上げても安定した動き、上下動の少ない歩型では世界にも負けていないのではないかと思っています。

これからはトラックや20kmを並行して行い、それを底上げしながら50kmにつなげていき、世界陸上からロンドン五輪の50kmを目指したいと思います。同じチームに20kmの日本チャンピオン鈴木選手がいて、いつも一緒に練習しています。お互いが持っているもの、持っていないものを感じているので、2人で切磋琢磨して世界のレベルに近づけたらと思います。また、男子だけでなく女子でも富士通には2人、日本のトップ選手がいるので、この4人で引っ張っていけたらなと思います。さらに競歩は目立つ種目ではないですが、一花咲かせられるような活躍を、一人ではなく何人かでしたいと思います。

世界選手権までは、まずケガをせずに継続した練習をすること、またトラックレースもあるので、それをスピード練習の一環として位置付けて、しっかりと自分の力を底上げしていくことを考え、トレーニング量も増やしていきながら本番に向かいたいと思います。世界陸上は今度で4度目ですが、なかなか世界トップのレベルにはあと少しのところで届いていないので、今度こそは力を出し切って、入賞を目指して歩きたいと思います。

🔗 Twitter ★富士通陸上競技部公式
🔗 富士通陸上競技部HP


内定!


見事1位でフィニッシュした森岡選手

3人の先頭集団につけていた森岡選手は、38km過ぎからスパート。後続を一気に引き離すとそのまま先頭でゴール。3時間44分45秒(速報値)の記録で自己記録を塗り替えるとともに、世界陸上の参加標準記録Aを突破。これにより世界陸上代表が内定しました。

森岡選手コメント
この大会にあわせてきたというのがあり、非常にプレッシャーがかかった中、自分の力を発揮でき、良いレースができたと思います。レース自体がいいペースで進んでいたので、30km付近をスパートの目安にしていましたが、周りの選手に余裕があったので、相手が苦しそうに見えた38km付近にスパートしました。自分自身、練習の段階からいい手ごたえを感じていたので、後半も潰れることなくしっかり歩ききれると思っていました。予定通りのレースだったと思います。

今村コーチコメント
想定通り、やりたいことができたレースで、非常に良かったと思います。3時間45分は(世界選手権での)入賞を目指す上で一つのポイントになるタイム。今後、どんなレースに出てもチャンスがあるということがわかったと思います。今日は世界陸上の代表内定と、記録を出せたので合格点です。

🔗 Twitter ★富士通陸上競技部公式
🔗 富士通陸上競技部HP


レース中間速報


現在、レースは25kmを通過。依然、3人の先頭集団。森岡選手、谷井選手(佐川急便)、荒井選手(北陸亀の井ホテル)が前後しながらも集団を形成しています。

25kmの通過タイムは1時間53分05秒。このままで行くと3時間46分前後でゴールすることが予想され、世界陸上の参加標準記録Aの3時間58分00秒を切ることは間違いなく、3時間47分41秒の森岡選手の自己ベスト更新の可能性も出てきました。

頑張れ、森岡選手

🔗 Twitter ★富士通陸上競技部公式
🔗 富士通陸上競技部HP


ちょっと一息・輪島の朝市


輪島といえば「朝市」が有名。朝の7時頃から店が開きだし、12時頃まで多くの店とお客さんで賑わいます。昔は競歩のコースも近くを通ったそうですが、今は少し離れたところにコースが移っています。

🔗 Twitter ★富士通陸上競技部公式
🔗 富士通陸上競技部HP


世界陸上への切符を賭けて!森岡選手、スタート!


4月17日(日)午前7時、冷え込みが厳しく最低気温が3度まで下がった輪島市で、「第95回日本陸上選手権大会50km競歩」がスタートしました。この大会は8月に韓国のテグで行われる世界陸上の代表選考会も兼ねており、参加標準記録A(3時間58分00秒)を切って優勝した選手は代表に内定します。富士通からは森岡紘一朗選手が参加し、世界陸上の切符を狙います。

レースは22分34秒のタイムで5kmを通過しました。森岡選手は3人の先頭集団にいます。このペースで行くと、ゴール予想時間は3時間46分前後と、A標準記録を超えるペースとなっています。

🔗 Twitter ★富士通陸上競技部公式
🔗 富士通陸上競技部HP


会場の街並みご紹介!その2


古くから開けた輪島の街は、古い街並みを残すことに熱心です。

道の駅ロータリーに立つ「全日本競歩輪島大会」ノボリ。

金沢にある富士通北陸支社から応援に駆けつけたみなさん。片道1時間半もかかるところを、応援にきてくださったそうです ありがとうございます
※注:左の方は鈴木選手のお父さんです。

「道の駅輪島ふらっと訪夢」にはかつて鉄道の駅であった名残の駅名標が。
「なぜ隣がシベリア」と思うかもしれませんが、ギャグでもなんでもなく、ここからシベリア行の連絡船を出す計画があったからだそうです。

以上、会場となる石川県輪島市の様子をお伝えしました

🔗 Twitter ★富士通陸上競技部公式
🔗 富士通陸上競技部HP


会場の街並みご紹介!その1


廃線となった「のと鉄道輪島駅」の後にできた「道の駅輪島ふらっと訪夢」が大会本部。16日(土)には駅前で開会式が行われました。

ホテルの宴会場 雰囲気のある居酒屋
実はこれ、今大会のメディア控え室です。「道の駅輪島ふらっと訪夢」の2階にあります。

関東や関西では満開の頃を過ぎましたが、ここ輪島ではこの週末が桜の満開。その花の下を選手たちが歩いていきます。

🔗 Twitter ★富士通陸上競技部公式
🔗 富士通陸上競技部HP


鈴木選手コメント


鈴木選手コメント
当初は自分の日本記録(39分53秒)を目指していたのですが、神戸(2月20日・日本選手権20km競歩)が終わってから足を少し痛めて、2週間ほど休んだ分、調子が上がってなかったので、まずは現状を確認するレースでした。神戸の時に比べれば筋肉の面と、心肺機能の面はまだまだ落ちているなという感じですが、思っていたよりは良かったかなと思います。これから調子を上げていけるという感覚になり、底上げができていると思います。

世界陸上に向けては、まず落ちた調子を日本選手権前ぐらいに戻して、もう一段階上のレベルに上がるための練習をしていきたいです。前回のベルリン大会は出るだけで、自分でも何を目標にしていいかわからない状態でしたが、今はビジョンが見えてきました。ただ、まだまだビジョンに見合う実力はついていないと思っています。20km競歩はやる人がまだ少ないので、その面で僕が今後の強化のためにも、世界に通用するレベルにまで行って、高校生や大学生がついてきてくれればいいなと思っています。

🔗 Twitter ★富士通陸上競技部公式
🔗 富士通陸上競技部HP


全日本競歩輪島大会 男子10km競技結果


4月16日(土)、石川県輪島市で行われた「全日本競歩輪島大会」の男子10km競歩は、鈴木雄介が42分25秒の大会記録を大幅に更新する、40分35秒で優勝した。

桜が満開を迎えたものの、気温13度、冷たい風が吹くこの日の輪島市。男子10km競歩は13時05分にスタート。市内の2km周回コースを5周して争われた。レースは鈴木選手が序盤から他を引き離し、独走態勢に入ると、そこからは一人旅。2位以下を1分以上離してゴールテープを切り、順調な調整を印象づけた。

第50回全日本競歩輪島大会 男子10km競歩結果
1位 鈴木雄介(富士通) 40分35秒
2位 小坂拓磨(日本大学) 41分53秒
3位 尾上雄基(中部学院大学) 42分02秒

🔗 Twitter ★富士通陸上競技部公式
🔗 富士通陸上競技部HP