衰えぬ齢81の情熱!金平鈺TAインタビュー


今シーズンからレッドウェーブのテクニカルアドバイザー(以下、TA)を務める金平鈺(キム・ピョンオク)氏。

もしかすると若い世代のファンは、金TAがJX-ENEOSサンフラワーズの礎を築いた方だと知らないかもしれない。

2004年のアテネ五輪の中心となった小磯典子さんや大山妙子さん、楠田香穂里さん(現・共栄大学女子バスケット部ヘlッドコーチ)らを育て上げ、現役世代でもトヨタ自動車アンテロープスの矢野良子選手や大神雄子選手らが、彼の教えを受けている。

その後、アイシン・エィ・ダブリュ ウィングスのヘッドコーチを5年勤め、2010年10月に韓国へ帰国。2016年4月、約6年の歳月を経て、日本の女子バスケットシーンにカムバックした金TAに今シーズンのレッドウェーブについて話を聞いた。

――金TAのチームにおける役割はどのようなものですか?

金TA 私の役割は2つです。1つ目は小滝道仁ヘッドコーチ(以下、小滝HC)をサポートすること。「若いHCだから、彼を育てるためには金さんのサポートが必要だ」と請われ、来ました。2つ目は選手たちの個人技を教えること。今はそれを全力でやっています

――チームの現状をどのようにご覧になりますか?

金TA 開幕戦のときは、私の観点で言えば、全然できていなかった。でもその後からチームはどんどん上がってきている。チームで集まって練習できるようになってからは、上がり方も早くなっています。今は相当いいですよ。このまま成長していけば、JX-ENEOSとも互角に戦っていけるんじゃないかと思っています。

――どういうところがいいのでしょうか?

金TA 小滝HCにはディフェンスからアドバイスをして、基本はマンツーマンで、守り方のバリエーションを増やしたほうがよいと伝えたんです。彼はすごく頭のよい監督です。そのアドバイスを一生懸命に取り入れようとしてくれました。だからかどうかはわからないけど、トヨタ紡織戦(11月12日、13日・大分)はすごくよかった。これからが楽しみです。ただ個人技もそうだけど、コンビネーションの合わせ方に課題が残っています。


――今日から(取材は11月25日のシャンソン化粧品戦の前)リーグで上位につけているチームとの対戦になります。

金TA 上位チームとの対戦ですが、小滝HCには「トヨタ紡織戦の第2戦(11月13日@コンパルホール)のときのようにディフェンスがしっかりできれば、これから対戦する上位チーム――シャンソン、トヨタ、デンソーなどとも戦えると思う」と話しました。小滝HCも理解を示してくれて、そのための準備をしてくれています(シャンソン化粧品との初戦は61-58で勝利)。

――今後の意気込みを聞かせてください。

金TA 私がチームに直接できることは何もありません。私はあくまでもテクニカルアドバイザーとしてヘッドコーチをサポートするだけです。ただそこで気づいたことがあれば「こんな変更をしてみたらどうだろう?」とアドバイスはし続けたいです。

――年齢のことを言うのは失礼ですが、81歳になられても金TAがバスケットの指導を続けられる源は何ですか?

金TA 一番は私が健康だからです。健康維持のために、今も私はたくさん歩いています。選手たちが練習しているときもコートの周りを30〜40分、ずっと歩いているんです。それで体力を維持できている。それが大きな源です。精神的な部分で言えば、やはりバスケットが好きだからできることです。バスケットは頭も使うし、本当に面白いんです。

年齢を感じさせない金TAがレッドウェーブに加入したことで、チームは少しずつ変わってきている。インタビュー中に出てきた小滝HCとのやり取りだけでなく、選手たちの個人技でも、彼の存在感がそこかしこに垣間見える。

インサイド陣がフックシュートを多用しているのも金TAの教えだし、トヨタ自動車アンテロープス戦でコメントをしてくれた#11シィ(篠崎)も「金さんからさまざまな種類のストップの仕方を教わっているんです。それが今シーズン、よい結果を出せている要因の1つです」と言っている。

体力だけでなく、頭脳も明晰で、得意だという数字の記憶は抜群。ここでは書ききれなかったが、金TAが自らの過去を振り返るとき、19●●年にどこそこの会社に入って、●年勤めたとか、●月●日まで韓国にいて、●月●日に日本に来た、とハッキリ覚えているのだ。脱帽!

80歳を超えてなお、静かにバスケットへの情熱を燃やす金TAが、レッドウェーブをさらなる高みに導いてくれることは間違いない

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