チームを陰で支える泉春美コーチ、目指すは「愛されるチーム」


小滝道仁ヘッドコーチ(以下、小滝HC)体制となって、半年以上が過ぎた。

今シーズンのWリーグも始まり、1次ラウンドも終盤を迎えたレッドウェーブにおいて、重要な役割を果たしているのが泉春美コーチ(以下、泉C)だ。対戦相手のゲーム分析、若手の指導など、チームがチームとしてよりよく前進していくためのジョイント(接合)部分を担っている。

経歴を振り返ると、富士通レッドウェーブが日本リーグ2部(当時)にいたころ、PGとして3年間プレーしている。入社当時はまだ外国籍の選手もいたという。引退後はアシスタントコーチを6年務め上げ、金平鈺テクニカルアドバイザー率いるJX-ENEOSサンフラワーズ(当時は共同石油)とも対戦している。曰く、完敗だったそうだが、今度はその金TAとともに「打倒JX-ENEOS」を掲げているのは、何ともおもしろい。

また泉Cが1回目のアシスタントコーチを辞めて、社業に専念すべく社内に戻った年に入社してきたのが#1レイ(三谷藍)。戻った部署でともに働いていたのが福永伸一・レッドウェーブ部長というのも、何やら運命めいている。
そんな泉Cに今シーズンのレッドウェーブの戦いぶりなどについて聞いた。

――6月にチームへ合流し、初めて見たときのチーム、および選手の印象はいかがでしたか?

泉C チームに加わる以前もレッドウェーブの試合自体は、オールジャパン(皇后杯)や、北海道でゲームがあるときなど、見ていました。そのときの印象と実際を比べると、選手たちの印象は思った通りですね。純粋にバスケットのことを考えていて、真剣で、意識も高い。チャンピオンを狙えるチームだと思います。しかし結果として優勝できていないのは現状を考えると、何かが足りていないんだろうなという思いもあります。

――足りないところ、今後改善したほうがいいと思ったところは、どういったところだと思われますか?

泉C ちょっとしたことです。ルーズボールやリバウンドが少しサラリとしすぎていると感じました。そこでの粘りが少ない。内に秘めているものはあるのだけど、それを表立って表現したり、情熱を前面に押し出す子がいませんよね。私としてはそれらを何とか引き出してあげて、選手たちがコートの中で表現できれば、元々の能力は高い選手たちので、まだまだ成長できると思っています。

――合流してから約5カ月。変化の兆しは見えてきましたか?

泉C 小滝HCが選手たちに刺激を与えるタイプなので、昨年、一昨年と悔しい思いをした分、それを忘れないように声掛けをしています。また、練習中からコミュニケーションを取ったり、コーチが示すドリルがうまくいかないときに、選手の側から提案したり、わからなければ聞くといったコミュニケーションはできていると思います。

――コミュニケーション力のアップも、いわばちょっとしたことの改善です。

泉C そうですね。そうしたことがコンビネーションにつながってきますからね。そしてちょっとしたことを話しておくことで、試合中ではアイコンタクトで次にやることがわかったり、すぐに修正できるところも出てくるものです。これは引き続き増やしていきたいと思います。

――改めてチームにおける泉Cの役割とはどのようなものでしょう?

泉C 私がおこなっているのは、まずはゲーム分析です。次の対戦相手の準備ですね。あとは経験の少ない若手選手のファンダメンタルを見ています。それらを含めて、この組織をよりよく前進させるために何ができるかを考えて、行動しています。

――チームの最終目標は優勝ですが、Cとして古巣でもあるレッドウェーブにどうなってほしいと思いますか?

泉C 私が選手をしていたころと比べて、会社や地域のなかでの認知度はもちろん、全国的なレッドウェーブへの認知度もかなり向上しています。もちろん優勝を目標に置くことに変わりはありませんが、多くの方々がレッドウェーブのバスケットを見て元気になれるとか、レッドウェーブのバスケットを見て、バスケットをやってみたいと思われるような愛されるチーム……それでいてきちんと勝てるチームにしたいですね。やるからにはやはり勝ちたいですから。これまで選手たちは悔しい思いをしてきていますので、なんとか私も彼女たちを支えていきたいと思います。

試合会場ではウォーミングアップを取り仕切り、試合中は小滝HCに何かを伝えるなど、文字どおり陰でチームを支える泉C。しかしそうした存在があってこそ、チームはよりよく機能していく。泉Cを筆頭とした、チームを支える人たちのためにも、今シーズンこそ頂点に立つ

🔗 Twitter ★Red Wave公式アカウント
🔗 富士通バスケットボール部 Red Wave HP
🔗 富士通バスケットボール部 Red Wave 18th Wリーグ特集